「今に集中して生きる」
東日本大震災から1年が経過した。
テレビはどの局も震災関連の特番ばかりだ。
被災地の被害は甚大で、未だに多くの問題が解決されていない。
それどころか、がれき処理問題や原発事故問題は現在進行中だ。
全ての問題を早く解決しようと考えても無理だし、気が遠くなり絶望感がわいてくる。
被災地のがれき処理を受け入れる県が少なく、受け入れ反対運動が起こっているなどという
話を聞くと失望感に襲われる。
被災地の人々の深い悲しみは生涯消えない。
一方で、立ち上がり復興に向けて進みだしている人もいる。
被災していない私が簡単に言うことではないが、全ての日本人が前に進むしかない。
私は元気がなくなったら、ある本を読む。
「あくせくするな、ゆっくり生きよう!」(角川文庫) という本だ。
その中にこのように書いてある。
「分析、自己批判、過去にとらわれることー今、この時に集中して生きることを阻むこれらの
落とし穴は、わたしたちがしばしば陥りやすい悪癖である。こうしたクセは、ごく普通の
日常生活の一部になっているため、たいていの場合、それが及ぼす大きな被害に
わたしたちは気づかない。これは、毎日微量の毒を盛られているようなものである。
わたしたちをしだいに弱らせ、最後には死にいたらしめるに十分な量だが、死因を特定
されるほどの量ではない。
しかしまたこれらの落とし穴は精神的劇薬だともいえる。たとえば、突然こみあげる
不安の発作なら、わたしたちはすぐに、自分は心配しすぎ、物事を分析的に考えすぎている
ことに気づくことができる。しかしこちらはもっととらえがたい。ただ非常に有害で、わたしたちを
心の健康から遠ざけ、今、この時に集中して生きることを妨げる。
受け入れる心を持って人の話に耳を傾け、わからないことを素直に認め、流動的思考の力を
信じ、問題をシチュー鍋で煮込むことによって、わたしたちはより多くの時間を「今」に目を向けて
生きられるようになる。その時々に集中すれば、信じがたいほどの速さで進んでいく現代社会の
ペースに巻き込まれることなく、知恵を働かせながらゆっくり生きられるようになるのである。」
日本人みんなが、今できることに集中してやり続ける。
その先にしか未来はない。
「もはや帰らぬ過去を悔やみ
まだ来ぬ未来を恐れ
現在の一瞬の人生を無駄にするな
心を明るくせよ
未来は現在の意識がつくる」
「いまから ここから」 みつを
合掌。