「チョコレートのたかりや」
昨日はバレンタインデーだった。
私が小学5年生の時に、突然バレンタインデー・ブームが起きた。
40年ぐらい前だな。
そんな日があるなんて、全く知らなかった。
クラスの女子から、
「武谷(たけや)君もチョコレートほしい?」
と聞かれたので、二つ返事で、
「おー、くれくれ!!」
と言ったのが始まりだった。
これに味をしめて、
「くれくれ!!」
と言えばもらえるものだと思った。
そして、バレンタインデーが過ぎても、悪友と一緒に毎日 「くれくれ!!」 と言ってまわった。
その結果、毎朝登校したら机の中にチョコレートが入っているのが当り前になった。
それを下校途中に、悪友と分けて食べるのが楽しみになった。
その期間が1ヶ月以上続き、数えきれないほどのチョコレートをもらった。
ここまで来ると完全に、「チョコレートのたかりや」 だ。
ある日のホームルームで、賢い女子が手を挙げて告発した。
「先生、バレンタインデーが過ぎて1ヶ月も経つのに、未だに女子にチョコレートを
せがんでいる男子がいます!!
とてもいけないことだと思います!!」
その通りでございます。
その翌日から、同級生にせびるのはやめて、上級生(6年生)にせびるようになった。
自分では、「義理チョコ・ブームのパイオニア」 だと思っている。
「にんげん我慾のかたまり にんげんのわたし」 みつを
合掌。