「書いて考えよ」
昨日と同じ白取春彦さん著の 「頭がよくなる思考術」 からの抜粋です。
「書いて考えよ」
「考えてもわからない」 と言う人がいる。
「さんざん考えてみたけど、やっぱりわからない」
とまで言う。それは考えていないことへの言いわけだ。
わたしたちは、ちょっと面倒な計算をするときには何を使うだろうか。
紙とペン、もしくは、電卓を使う。頭だけで正確に計算することなんてできない。
考えることもこれとほぼ同じだ。
道具を使わなければ、順序立てて考えていくことなんてできない。
では、わたしたちが考えるときに使う道具とは何だろうか。
言葉である。
人間は言葉を使ったときにだけ、ちゃんと考えることができるのだ。
以下割愛。
人材紹介の仕事は、あまり考えないでしょう?
瞬間瞬間で勘や経験に基づく判断が多いのです。
毎日深く考えながら仕事をしている人がいるとすれば、その人はものすごいトップセールスか、
全く売れない人か、極端に分かれると思います。
「この会社の求人には、あの人だ!!」
というイメージで仕事をしている人が多いと思います。
この仕事のプロセスを分解し、それぞれの工程でベストな仕事をして、
それを最初から最後まで体系的に結び付けて仕事をしている人は3%もいないでしょう。
アクシスコンサルティング様の荒木田さんは、この3%の内の一人だと、
彼の講演を拝聴した時に感じました。
ほとんどの人は、経験とか勘とかイメージすることに頼って仕事をしています。
私もアナログなイメージ人間なので、その典型的な例です。
格好良く言えば右脳型なのかもしれませんが、それだけではスキルの発展性がないのです。
X社と言うクライアントがあって、Aさん、Bさん、Cさんと言うキャンディデートがいます。
「私の経験と勘では間違いなくAさんが内定するよ。」
だいたい当たるのですが、これだけでは仕事に深さが出ないし発展性がないのです。
やっぱり、人材紹介の仕事では、物事をあまり深く考えないでしょう?
でも、メモはたくさん取りますよね?
クライアントを訪問してヒアリングすればメモを取ります。
そうしないと良い求人票を作成できません。
キャンディデートに会えば、面談しながらメモを取ります。
そうしないと推薦状を作成できません。
そして、求人票の内容を見ると、その人材紹介コンサルタント(キャリアコンサルタント)
の力量がわかります。
しかし、人材紹介の営業より、求人広告や前金(リテイナー)人材紹介やサーチの
営業の方が物事を深く考える習慣が身につきます。
クライアントに企画提案書を作成してプレゼンテーションしないといけないからです。
求人広告と前金人材紹介の仕事をやっていた頃は、頻繁に企画書を書いていました。
先輩や上司の企画書に比べると薄っぺらい内容でしたが、
「ちょっと立ち止まって、クライアントやターゲット人材の事を深く考えてみよう。」
という気持ちにはなりました。
最近は、もう何年も企画書を書いていない気がします。
成功報酬型人材紹介では、キャンディデートという実弾だけで勝負できる部分があるので
物事を深く考える力が育ちにくいのです。
しかし、求人広告や前金人材紹介・サーチではない成功報酬型人材紹介でも
提案書は書いた方が良いと思います。
採用上の課題をクライアントと事前に共有でき、その後の仕事が円滑に進むからです。
そのようなトレーニングや勉強をすれば、経験や勘だけに頼らない説得力のある仕事が
できるようになるでしょう。
そうなれば、自信がついてクライアントの経営者や大手企業の優秀な人事担当者とも
対等に話ができるようになります。
頭の良い若者の中には、「人材ビジネスは薄っぺらで魅力が無い」 と言う人が多いです。
大いなる誤解なのですが、
「企画提案書を書いてクラインアントの経営課題に正面から切り込む仕事だ」
というお手本が極めて少ないからです。
皆さん、今の自分に満足せず切磋琢磨、努力しましょう。
「一生勉強 一生青春」 みつを
合掌。