「リクルートエージェントの対応に物申す」
土曜日にお会いした20代の男性Aさんなのだが、私が高校1年生の時、
友人と一緒にキャンプ行った離島出身の人だとわかって、話が盛り上がった。
行くには大変な場所だが、海も空も美しく、夜はプラネタリウムのような満天の星空だ。
空を見上げるたびに流れ星が見える。
こんな場所が、まだ日本にあったのかと思う。
過疎の島で、あまり観光客も来ないので、今でも当時の美しさが残っているらしい。
Aさん:「私の島に行ったことがある人に会ったことがないので驚きました。」
私:「すごく良い所ですよね。
キャンプも楽しかったし、一生の思い出です。
ところで、他の人材紹介会社には登録されてないのですか?」
Aさん:「いえ、最初にリクルートエージェントに行って、今はインテリジェンスさんと
JACさんに登録しています。」
私:「ほー、リクルートエージェントに行ったら、求人をたくさん紹介されたでしょう?」
Aさん:「いえ、『貴方の経歴と希望にマッチする求人は年収200万円台でないと無い』
と言われましたので、さすがにそれは厳しいと思い帰りました。」
私:「えー!!
20代、国立大学卒、転職暦なし、東証一部上場企業在籍中のAさんに
年収200万円台の求人しかない?
そんなバカなことはないでしょう?」
Aさん:「はー、その辺はどうなのか?
とりあえず今は、インテリジェンスさんとJACさんにお世話になっています。」
私:「多分、職種も業界も今とは違う求人を希望されたからだと思いますが、
30代・40代なら厳しいですが、20代でAさんのご経歴なら色々な可能性があります。
年収200万円台などということには決してなりませんよ。
どうしてそんな対応をされたんでしょうね?」
Aさん:「はー、それは多分私の方向が定まってなかったり、現実的でなかったりした
からだと思います。
それで相手がイライラしたんじゃないでしょうか?」
私:「そんな事ぐらいでイライラしていたら、人材紹介コンサルタント(キャリアコンサルタント)の
仕事は務まりませんよ。
Aさんを担当したキャリアアドバイザーは、若い人を専門に担当しているはずです。
若い人は年長者と違って、Aさんのように志向が定まらなかったり、
希望が現実的でなかったりするのは日常茶飯事です。」
Aさん:「そうですか?
僕だけじゃないんですね?」
私:「はい。むしろ、Aさんのような人の方が多数派ですよ。
だから、20代担当のキャリアアドバイザーは、そのような若者の特性を理解した上で
転職市場の実態を話して、希望と現実とのギャップを一緒に埋めていくナビゲーター的な
役割を担っています。」
Aさん:「そうなんですか?
僕が機嫌を損ねるような事を言ってしまったかもしれません。」
私:「いや、Aさんは礼儀正しいし謙虚な人です。
初対面の相手を怒らせるような人じゃないでしょう。」
Aさん:「はー、そんな事は今までしたことがないと思います。」
私:「だとすれば、おそらく相手のキャリアアドバイザーがイライラしてしまったという
ことだと思います。」
Aさん:「私の方向性が定まらないからですか?」
私:「それもありますが、それよりも相手のキャリアアドバイザーの思い通りに
ならなかったからだと思います。
簡単に言うと、応募してほしい会社にAさんがすぐに応募しなかったからでしょう。」
Aさん:「でも、その場で応募しろと言われても、そこまでの動機がない場合も
ありますよね?」
私:「そうなんです。
方向も定まっていないのだから、その場で応募先企業を選択できないのが当り前です。
しかし、相手はその場で選択させたかったのでイライラしてしまい、
『年収200万円台に下げないと無い』 などと捨て台詞を吐いたのでしょう。」
Aさん:「そうですか?
私はもっと手前の段階からじっくり相談したかったのですが・・・・・。」
私:「キャリアアドバイザーには、当りもハズレもあります。
少なくとも今回はハズレだったようですね。
インテリジェンスさんとJACさんに、じっくり相談してみてください。
私も微力ながらお手伝いさせていただきます。」
私はAさんからこの話を聞いて大変残念でした。
実際のやり取りを見ていないので何とも言えませんが、あの穏やかなAさんが
その場で席を立つというのは余程の事だと思います。
心当たりのあるキャリアアドバイザーとリクルートエージェントは猛省してもらいたいと思います。
人材紹介会社はベルトコンベアーじゃないぜ。
「宇宙ロケットの中から地球を見ると 人間なんかひとりも見えやしませんよ
ガガーリンは言いました 空は暗く地球は青いと
コセコセスルコトハアリマセンヨ
まあゆっくり飲んで下さい」 みつを
合掌。