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社長ブログ 人材コンサルタント25年史

「去る者の成功を祈れ」

「去る者の成功を祈れ」
 
株式会社ビジネスコーチ(人材ビジネス経営戦略コンサルティング会社)
小出義之社長より、毎日お送りいただいている人材ビジネスに関する
ニュースクリップの抜粋です。
 
競合他社への転職禁止「無効」
「職業選択の自由を侵害」、退職金支払い命令。
2012/01/14 日本経済新聞 朝刊 38ページ
 
 「優秀な人材とノウハウの流出防止を目的に、外資系生命保険会社が執行役員と
の間で取り交わした「退職後2年以内に競合他社に就業するのを禁止し、違反し
た場合は退職金を支給しない」とする契約条項の有効性が争われた訴訟の判決
で、東京地裁は13日、「職業選択の自由を不当に害し、公序良俗に反して無
効」との判断を示した。
 原告側弁護士によると、外資系企業では保険業界に限らず同種条項を交わす
ケースが多く、「名ばかり管理職とされる執行役員の転職を安易に禁じることに
警鐘を鳴らす判断だ」としている。
 原告は「アメリカン・ライフ・インシュアランス・カンパニー」日本支店
(メットライフアリコ)の元執行役員の男性(49)。保険商品を代理販売して
いる提携金融機関への営業を統括していた。2009年6月に退社し、翌月に別
の生保に転職、アリコ社は退職金を支給しなかった。判決は、請求通り退職金約
3千万円の支払いを命じた。
 光本洋裁判官は、男性はアリコ社で機密情報に触れる立場になく、転職後は異
なる業務に携わっていたとして「アリコ社に実害が生じたとは認められない」と
指摘。「転職先が同じ業務を行っているというだけで転職自体を禁じるのは制限
として広すぎる。禁止期間も相当ではない」とした。」
 
だいたい人材紹介会社は、他人様の転職をビジネスにしておきながら、
自社の社員の競合他社への転職を禁じるとは全く一貫性がない。
一人や二人が辞めてつぶれるような会社なら元々存在意義はない。
 
リクルートエイブリック社(現:リクルートエージェント)も
JACリクルートメント社も大送別会をやってくれて、
私を気持ちよく送り出してくれた。
(それぐらい辞めてほしかったのだろう)
 
JAC社の田崎ひろみ会長の教えは、
「武谷(たけや)君、社員が辞める時はアミカブルに送り出しなさい。」
だった。
*Amicable(アミカブル)『円満な・平和的・穏やかな・友好的』と言う意味。
 
インテリジェンス社も独立して人材紹介業をやっているOBが大勢いる。
先日、インテリジェンス社のOBの方に伺ったら、
「将来独立を考えていないようなら、うちには必要ない。」
と入社時に言われたそうだ。
素晴らしい。
 
こんな時代に社員を自社に縛り付けるのは、
「当社は魅力のない会社です。」
と言っているようなものだ。
どんなことをしても辞める社員は辞める。
 
逆に、「去る者の成功を祈れ!!」と言いたい。
「これまで当社に貢献してくれて、本当にありがとう。
 次の職場でも頑張って成功しろよ。 
 でも、どうしても難しい事があって困り果てた時には
 遠慮なく戻って来い!!」
と言って暖かく送り出してあげてほしい。
 
実際、出戻り社員が多い会社は発展している。
 
結局は経営者の度量だ。
 
「うばい合えば足らぬ
 わけ合えばあまる
 うばい合えば憎しみ
 わけ合えば安らぎ」     みつを
 
 
合掌。

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プロフィール


武谷 広人
人材ビジネス経験の蓄積と、自らのトップマネジメント経験を強みとする。経営幹部から専門職まで約500件の案件を成功に導く。

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