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社長ブログ 人材コンサルタント25年史

「SPIと人材紹介コンサルタント適性とは関係ない」

「SPIと人材紹介コンサルタント適性とは関係ない」
 
先日、リクルートエージェントの大幹部2名と飲んだ時、この結論に到達した。
 
片方の大幹部を採用した時、SPIの基礎能力点が低いという理由から一旦内定出しを保留。
 
勉強してもらって再受験させ点数を引き上げて取締役の内定決済をとった。
 
今では笑い話だ。
 
この大幹部の同期のトップセールスも、それほど高い点数ではなかった。
 
SPIは性格適性部分はある程度参考になるだろうが
 
言語能力、非言語能力の点数は偏差値50程度でも何とかなる。
 
60あれば相当優秀。
 
70以上で、「7-7-7」 という勉強ができるタイプは1000人中3人程度の出現率。
 
頭が良すぎて現場の営業向きじゃない。
 
経理・財務・人事・経営企画・システムなど内勤職に配属した方がいい。
 
過去のリクルートとJACでの採用経験から見て、「7-7-7」 で営業ができたヤツは
アイレップ(JASDAQ上場)の創業者で現会長の高山君ぐらいだ。
 
彼はおもしろい人で、入社前の意欲点は大変低かった。
 
前年リクルートコスモスに内定していたのに、留年して内定取り消し。
 
「ケダモノ野田」と同じ大学で友人という理由で強引に採用した。
 
不動産と人材ビジネスとは全く違うので、最初はやる気が無かったのだろう。
 
しかし、入社後は新規開拓バリバリマシーンで新人時代から頭角を現した。
 
そして最短でマネージャー昇進。
 
でもやっぱり30歳で退職し起業した。
 
要するに、人材紹介業では飽き足らなかったのだ。
 
「7-7-7」 の人は、人材紹介業の現場営業では続かない。
 
もったいない。
 
その優れた頭脳を他の仕事に活かした方がいい。
 
思い出したが、鬼マネージャーとその親友の鈴木さんは二人とも「7-7-7」だが、
 
営業もできたホンモノのエリートだった。
 
リクルートグループ全体を見渡せば、このような万能選手は多数いるが、
 
私が知っている「7-7-7」は内勤向きの人間の方が圧倒的に多い。
 
「4-4-4」とか「5-5-5」ぐらいの凡人が、人材紹介コンサルタント(キャリアコンサルタント)
には丁度良い。
 
「3-3-3」で部長になったヤツもいる。
 
さすがの私も当時の人事マネージャーに言ったら一喝された。
 
:「いくら人物重視と言ってもこの点数はまずいでしょう?」
 
人事マネージャー:「武谷(たけや)、お前もこんなもんやで。
            6とか7とか取るヤツは東大、京大、一橋、
            早慶でも上の学部の人間だけやで。」
 
一言も無かった。
 
確かに仕事での業績はSPIに関係なかった。
 
しかし、同じ人材系でもグローバルサーチファームは違う。
 
先日、あるサーチファームの社長様から電話がかかってきた。
 
社長:「武谷(たけや)さん、わかりますよね?」
 
私:「やっぱりMBAホルダーじゃないと駄目ですか?」
 
社長:「MBAは必要ないけど、日本の大学はそれなりのところじゃないとね。」
 
私:「やっぱりブランドビジネスですからね。」
 
昔、鬼マネージャーが退職した時、グローバルサーチファームにも内定していた。
 
鬼マネージャー:「武谷(たけや)さ、
           サーチファームってのはさ、ブランド商売なんだよ。
           学齢と職歴で経営者をびびらせて前金取るんだよな。
           だからコンサルタントの学齢と職歴が目立つように書いてあるだろう?
           経歴がそのまま宣伝なんだよ。」
 
私:「なるほど。
   それで実際に会って嫌味無く営業されたら相手はイチコロですね。」
 
鬼マネージャー:「お前もやっと世の中の仕組みがわかってきたな。」
 
「点数
にんげんはねえ
人から点数をつけられるために この世に生まれてきたのではないんだよ
にんげんがさき 点数は後」                               みつを
 
合掌。

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プロフィール


武谷 広人
人材ビジネス経験の蓄積と、自らのトップマネジメント経験を強みとする。経営幹部から専門職まで約500件の案件を成功に導く。

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