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社長ブログ 人材コンサルタント25年史

「ホラ吹き支社長のめちゃくちゃなクレーム対応」

「ホラ吹き支社長のめちゃくちゃなクレーム対応」
 
昔、私の先輩のSさんが横浜支社の営業課長だった頃、上司の横浜支社長が
ホラ吹きのMさんだった。
 
ある日、大手紳士服チェーン様からクレームを頂戴し、本社に二人でお詫びに行った時の話だ。
 
先方は管理部門担当取締役のAさんで、切れ者で厳しい方であった。
 
A取締役:「ただ頭を下げられても困るよ!!
       先にお金を払ったんだよ!!
       約束通り、適格な人材を紹介してよ!!」
 
M支社長&S課長:「誠に申し訳ございません。」
 
A取締役:「だから、ただ頭を下げられても困るんだよ!!
       紹介できないなら、お金返してよ!!」
 
S課長:「承知致しました。
     本日も帰りましたら、至急御社にご紹介できるように首都圏の全拠点に指示します。」
 
A取締役:「そんな事はもっと早くやってよ!!」
 
S課長:「はい。
     これまでも何度も指示しておるのですが、御社に通勤できる範囲に居住されている
     人材が限られる為、正直苦戦しております。
     ただ、転居しても良いという人材にも、積極的に声をかけて参りますので、
     今しばらくお待ちくださいますよう、宜しくお願い致します。」
 
A取締役:「一体いつまで待てばいいの!!」
 
M支社長:「重役、申し訳ございません。
       お怒りはごもっともです。
       おいS、重役のお立場をこんなに悪くしてはいかんぞ!!」
 
ここで、M支社長のホコ先は、いきなり部下のS課長に向く。
 
M支社長:「S、お前は、○○とか、○○とか、他の採用手段のご提案はしたのか?」
 
S課長:「え!!
     いや、それはまだ・・・・・・。」
 
M支社長:「バカヤロー!!
       お前は、こんなに重役がお困りなのに
     まだ提案しておらんのか!!
     そんな事で営業課長が務まるか!!
     この能無しが!!」
 
S課長:「は!! と言われましても・・・・・・・・。」
 
味方であるはずの支社長に不意打ちをくらい、完全に目が点になったそうです。
 
S課長は、他の手段を提案しても過去の実績上、採用できる可能性が低いと判断して
提案していなかったのです。それなのに・・・・・・。
 
M支社長:「バカヤロー!!
     ボーとしてないで、早くご提案しろ!!
     わかったか!!」
 
A取締役:「まあまあまあ、M支社長さん、そんなにS課長を怒らないでください。
      そんなに興奮されずに、今日のところはわかりましたので、
      もう一歩踏み込んだ御社の努力を期待してます。
       まあ、お互い部下には苦労させられますなー。」
 
M支社長:「いやー全くです。
       興奮してお恥ずかしい所をお見せしました。
       何卒ご容赦ください。」
 
A取締役:「まあまあ、M支社長のご苦労、お察ししますよ。
       難しい求人だとは思いますが、よろしくお願いしますよ。」
 
M支社長:「ははー。
       ありがとうございます。
       全力で頑張ります!!」
 
S課長:「は、ははー。
     頑張ります・・・・・・。」
 
こんな調子でクレーム対応を終え、お客様の本社屋を出た直後に、
 
M支社長:「おいS、うまくいったな!!」
 
S課長:「はー!!
     あれは演技だったんですか!!」
 
M支社長:「あーでもしないと、おさまらないだろう?」
 
S課長:「もー、Mさん、勘弁してくださいよ!!」
 
こんなめちゃくちゃなクレーム対応があって良いのだろうか?
 
何の問題解決にもなっていない、その場限りの時間稼ぎの猿芝居。
 
この後のフォローが更に大変だったのは言うまでもない。
 
「なるべくなら うそのないほうがいい」   みつを
 
合掌。

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プロフィール


武谷 広人
人材ビジネス経験の蓄積と、自らのトップマネジメント経験を強みとする。経営幹部から専門職まで約500件の案件を成功に導く。

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