「鼻血が出るほど、おいしい求人」
先日、ある人材紹介会社のコンサルタント(Aさん)と面談しました。
管理職をターゲットとした人材紹介会社で働いているそうです。
ただ、最近なかなか業績が上がらず悩んでいました。
私:「うーん、そんな暗い顔で面談しても決まらないでしょうね?」
Aさん:「そんなに暗いですか?」
私:「はい。ちょっとマイナスのオーラが出ていますね。
マイナスイオンだったらいいんですけどね。」
Aさん:「そんなー、冗談言わないでくださいよ!!」
私:「いや、そんな不調な時こそ冗談でも言って吹き飛ばさないと
益々暗くなって業績も上がりませんよ。
仕事は楽しくやらないと。」
Aさん:「じゃあ、具体的にどんな事をすればいいんですか?」
私:「そうですねー。
例えば、登録者との面談でも冗談を言うクセをつけて、相手との距離を近づけるんですよ。」
笑いのある明るい面談じゃないと。」
Aさん:「えー!! 真剣な面談の場面で冗談を言うんですか?
初対面ですよ。」
私:「初対面だからこそ冗談を言って距離を近づけるんですよ。」
Aさん:「例えば、どんな冗談を言うんですか?」
私:「まず、信頼していただかなければ冗談も通じないので、相手の話はじっくり聞いてくださいよ。
相手の話の腰を折らずに、とにかくじっくり傾聴しますよね。
最後まで話を聞いた後に、今後の方向性をすり合わせてから求人の紹介に入るでしょう?」
Aさん:「はい。普通はそうですね。」
私:「そこで、『それでは具体的な求人の資料をお持ちしますので少々お待ちください。』
と言って席を立ちますよね?」
Aさん:「はい。そうですね。」
私:「そして、求人資料を持って面談ルームに戻る時です!!」
Aさん:「そこで何と言うんですか?」
私:「『お待たせしました。鼻血が出るほど、おいしい求人をお持ちしました。』
と言ってみてください。」
Aさん:「えー!! そんな冗談が通じるんですか?
相手は年齢も経歴もそれなりの立派な人ですよ!!」
私:「同じ人間じゃないですか?
それぐらい踏み込んだ冗談を言ってみてくださいよ!!
できれば、鼻血止めのティッシュを鼻の穴に詰めて。」
Aさん:「武谷(たけや)さん、私をはめようとしてるでしょう。
からかってますよね?」
私:「いいえ、本気です。
だまされたと思ってやってみてください。」
Aさん:「信じていいんですね?
本当にやりますよ。」
私:「はい。是非、試してみてください。
そして最後にもう一つ。
面談が終わって別れ際に、『鼻血ぶー!!』 と言ってみてください。」
Aさん:「ウソでしょう!! ちょっとそこまでは・・・・・。」
という会話がありまして、数日後、Aさんから下記のようなメールをいただきました。
これは実話です。
武谷様
先日は貴重なアドバイスありがとうございました。
先程、50歳台のディレクターの方(年収2000万)に
早速「鼻血の出るような美味しい求人を持ってきました」と
求人紹介をしました。・・・・沈黙が続きました。
すいません、エレベーターの見送り時は怖くて言えませんでした。
そこまでの関係構築が出来なかったことに深く反省しております。
今後はロープレをして、もっと言葉の強弱、抑揚、言い回し、間合いを
研究し「一撃必殺」のクロージングトークにしたいと思います。
でも、最近こういったワクワクして、笑えるようなトークを考える事を忘れていました。
まじめに面談をし過ぎてた自分に反省です。
ありがとうございました。
この調子で楽しく仕事をすれば、必ず業績も上がるでしょう。
「やれなかった やらなかった どっちかな」 みつを
合掌。