「会社は誰のものか?」
資本の論理から言うと、それは株主のものということになるでしょう。
では、言い方を変えましょう。
「会社は、どのような優先順位でマネジメントするべきか?」
私は、
1 社員
2 顧客
3 株主
の順番だと思っています。
アメリカ式資本主義の考え方とは逆ですが、それが日本のアイデンティティーだと思います。
・優秀な社員を採用し、きちんと教育して、酒を飲んで語り合って、常に高いモチベーションで
仕事に取り組める環境を整える。
・そのような社員は、顧客に良いサービスを提供できるので、顧客の評価が高まり、
その結果として売上や利益が生まれる。
・そして、生まれた利益が株主に還元される。
「株主のために働け!!」
などと言っても無駄です。しらけるだけです。
「お前自身とお世話になっている顧客のために働け!!
そこに、お前が成長する道もあるし、
顧客から評価され感謝されるという喜びもあるじゃないか?」
というように、社員目線に立って話さないと心に響きません。
ちょっと良い話を書きます。
昔、故ドラッカー博士とソニーの故盛田会長の経営に関するディスカッションのVTRを見ました。
その最後の会話が印象的でした。
ドラッカー博士:「盛田さん、最後の質問です。
貴方の経営者としての究極の目標は何ですか?」
盛田会長:「はい。
それは当社の社員に、『ソニーに入社して良かった。ソニーで働いて良かった。』
と言ってもらえる事です。」
ドラッカー博士:「素晴らしい!!
社員の満足感、充実感を最大化する事こそが、経営者が果たすべき究極の
目標だと思います。
私は、盛田さんのお考えに感銘を受けました。
貴方のような経営者がもっと増えるように、私も微力ながら尽力します。」
凄いですね。
本当に偉い人は、物事の本質を見据えていると思いました。
「いまから ここから」 みつを
合掌。