「危ないアポ取り(その7)私の方が忙しい。」
今日は同僚の営業マンだったNさんの話です。
Nさんは大学の応援団でしたが、暴力事件で廃部になり、その後ふらふらとアメリカに渡って
マリファナとサーフィンばかりやって帰国したラテン系日本人です。
新規開拓もラテン系のノリで、バンバンやってました。
「営業も女性も断わられてからが勝負」 という超ポジティブ人間です。
そのNさんが、昔の三和銀行(現:三菱東京UFJ銀行)に電話をしました。
Nさん:「どーもいつもお世話になります。
リクルートのNです。こんにちは。
今日は人事部長はいらっしゃいますか?」
*フレンドリーにいつも出入りしている営業マンを装う。
アシスタント:「いつもお世話になっております。
少々お待ちくださいませ。」
人事部長:「はいはい、かわりました。」
Nさん:「どーもいつもお世話になります。
リクルートのNと申します。
今日は新しい商品のご案内でお電話しました。
今日か明日の午後に伺いたいのですが。」
人事部長:「リクルートのNさん?
どちらの部署ですか?」
Nさん:「失礼しました。
この度、新たに開発された新商品担当のNです。」
人事部長:「新しい商品ですか?
それなら、まずは資料を送っていただけませんか?」
Nさん:「いやいや折角の機会ですから、直接お持ちしてご説明します。
今日の午後4時ではいかがですか?」
人事部長:「ちょっと待ってください。
私も忙しいんですよ。
まずは資料を送ってください。」
Nさん:「忙しい、忙しい?
忙しいのはわかりますが、私はもっと忙しいんです!!
折角こんなに忙しい中お電話しているのに、会わないでお断りになるんですか?」
人事部長:「・・・・い、いや、そういうわけではないんです。
失礼しました。
お忙しい中、ご連絡いただき、ありがとうございます。
明日の午後なら何とかお会いできます。」
Nさん:「ありがとうございます。
それでは、明日の午後2時にお邪魔します。」
こんなの有りですかね?
『私はもっと忙しいんです!!
折角こんなに忙しい中お電話しているのに、会わないでお断りになるんですか?』
と言われると、攻守逆転で意外と断わりにくいかもしれません。
先週も1ヶ月前にご入社いただいた優秀な人材コンサルタントの方と会食しましたが、
その方も、「言うのはタダだから、とりあえず何でも言ってみないと損ですよ。」
と、おっしゃっていました。
やっぱりこの仕事は、女性と関西人と外国人に向いていますね。
「考えてばかりいると日がくれちゃうよ」 みつを
合掌。