「CR(candidates relations )の促進」
・PR( public relations )
官庁・団体・企業などが、みずからの望ましいイメージおよびその施策や事業内容・主義主張など
について多くの人々に知らせて理解や協力を求める組織的活動。
・IR( investor relations )
投資家向け広報活動。個人株主、機関投資家向けのディスクロジャー(情報開示)により
さらに踏み込んだ形の詳しい情報を公開し、企業と株主間の理解を深めるのが目的。
・CR( candidates relations )
採用候補者向け広報活動。就職・転職希望者向けのディスクロジャー(情報開示)により
さらに踏み込んだ形の詳しい情報を公開し、企業と採用候補者間の理解を深めるのが目的。
勝手な造語でもっと適切な英語があるような気がしますが、ご存知のPRやIRが必要ならば、
CR( candidates relations )も大いに必要なのではないかと思います。
IRでは素晴らしく利益率が高く、投資家からは評判の良い会社でも、働いている社員にとっては
あまり良い会社ではなく、大変離職率が高い会社も多数あります。
この逆もあって、IR的観点からはあまり魅力的ではないけれど、なぜか社員は楽しげで
離職率が低い会社もあります。
IR的な売上・利益・成長率・財務状況・経営目標・経営課題・課題解決戦略などをディスクローズ
するのは大前提とした上で、企業として、就職・転職希望者に対して、下記のような詳細な情報を
提供するべきだと考えています。
例えばですが、
・平均年齢
・男女比率
・中途採用比率
・社員の学歴(主な採用実績大学)
・平均年収
・平均労働時間
・平均休日取得日数(年間)
・平均(最短)昇進昇格年数(課長・部長・取締役・社長)
・役職別平均年収
・役職者に占める女性比率
・役職者に占める中途比率
・産休・育休後復帰人数
・離職率
・離職理由
・平均在籍年数
・社員満足度調査のスコア(統一されたES指標に基づくもの)
・社員の主な転職先企業
・労働組合との関係
・過労死者の有無
・メンタルケアの状況
・社内飲み会の平均回数
・社内結婚比率
その他諸々・・・・・。
上記のような指標が統一されて全ての求人企業がディスクローズする状態が理想ですが、
そんな簡単な話ではないでしょう。
従ってIRと同様で、ディスクロージャーが進んだ会社ほど就職・転職希望者からの
人気や信頼度が向上し、優秀な人材を採用できるようになる。
逆にディスクロージャーが進まない会社は、「隠したい事が多いのだろう?」ということになり、
応募者も減り、優秀な人材も採用できなくなる。
このCR活動促進が、我々の業界の大きな使命ではないでしょうか?
しかし、最終的に全ての会社のディスクロジャーが進んだら、我々のようなエージェントの
介在価値が乏しくなるかもしれません。
それでも、適任者をサーチする機能、応募意志を喚起する機能、選考・選別を助ける機能、
条件調整機能などは残ると思います。
このCR活動に関しては、企業の4月1日付人事が発表された後に再度触れたいと思います。
大きな人事異動の季節ですね。
「花はつねにあたらしい枝に咲き あたらしい枝はかならずふるい幹から出る」 みつを
合掌。