明日は、久しぶりの人間ドックだ。
おかげで、今夜は酒も飲めない。
明日は朝飯も食えないし、昼飯も遅くなりそうだ。
昔は、翌日が人間ドックでも酒を飲んでいたが、検査結果に異常は出なかった。
しかし、今は駄目だ。
加齢と共に新陳代謝が悪くなり、そんなに早くアルコールを排出できなくなる。
だから、今日は1年に1日ぐらいは休肝日をつくれ!! という神のお告げだと思って我慢しよう。
それにしても、人間ドックは1回目の印象が悪すぎて、未だに嫌いだ。
この世の中、嫌いな人がほとんどだと思うが。
1回目は30歳の時だった。
参ったのは、 「直腸指診!!」
あんな基本的人権を否定されるような診察は我慢ならん!!
医者:「はーい、パンツおろしてー。」
私:「どこまで下ろすんですか?」
医者:「はーい。完全に下ろしてください。」
横で看護婦さんも見ているのに・・・・・・・。
医者:「はーい。仰向けになって両膝を抱えてー。」
なにー!! そんな事をしたら、全部丸見えじゃないか!!
医者:「はーい。それじゃ、ちょっと指をいれますよー。
ちょっと痛いかもしれないけど、我慢してくださーい。」
私:「いてっ!! いてて!!」
医者:「うん? あれー、ちょっとあるねー。」
私:「何があるんですか!!」
医者:「うん? ポリープだね。」
私:「何ですか? ポリープって?」
医者:「うーん。お酒飲む?」
私:「はい。毎日欠かさず。」
医者:「便秘とか下痢は?」
私:「特にありません。」
医者:「はーい。いいでしょー。パンツ上げてもいいですよ。」
私:「は~。やっと終わったかー。」
医者:「うーん。念のため、精密検査した方がいいかもね。」
私:「何ですか? 何を精密検査するんですか?」
このような展開になり、「尿潜血」 とあわせて、悪性腫瘍の疑いがないか?
その後、細胞検査も含めて、この遠い病院に3回、通算4回も検査に通う事になった。
最終的な結果は、幸い悪性ではないが経過に気をつけろと。
何が原因かわからないが、直腸にポリープがあるので、規則正しい生活を送るようにとの事。
私は、この初回の人間ドックですっかり嫌悪感を抱いてしまい、その後数年、人間ドックには
行かない事にした。
しかし、30代後半になって、一応1年に1度は調べないといけないと思い、恐怖の「直腸指診!!」
が無い病院を選んで行く事にした。
行く度に、一つや二つ要再検査となるが、それはまた何度も病院に行くのが嫌なので無視している。
JACジャパン(現ジェイエイシーリクルートメント)時代、人間ドックの話が話題になったので
昔の直腸ポリープが気になって、田崎忠良チェアマンと田崎ひろみ会長に相談した。
そしたら、お二人がよくご存知の病院を紹介してくれた。
田崎ひろみ会長:「貴方、念のため、ここを予約して内視鏡検査してもらいなさい。
ここは設備はいいけど高いわよ。
でも、健康第一だから多少の出費は安いものよ。
何なら田崎の名前を出して予約しなさい。
大事に扱ってもらえると思うわよ。」
私:「はー、ははー。」
という感じで、ある有名な病院に検査に行った。
まずは、完全個室で特殊な機械を使い、女性スタッフが私の腸内を洗浄してくれる。
腸の中を完全にきれいにするんですよ。
しかし、これをやる女性スタッフが気の毒で。
仕事とは言え大変ですよ。
知らないオヤジのお尻に機械を差し込んで、腸内洗浄するわけですからね。
田崎忠良チェアマン:「武谷(たけや)君、恥ずかしかっただろう?
でも、それより毎日あの仕事をやる女の子がかわいそうだね。」
私:「はい。とても私にはできません。」
腸内を洗浄した後、内視鏡で医者が検査する。
当然、お尻から内視鏡を入れて、変なものがないか検査するわけだ。
医者:「どうしますか?
ちょっと痛いかもしれませんが、麻酔しますか?」
私:「痛いんですか? それじゃあ、気絶するかもしれないので麻酔してください。」
こんな感じで麻酔をしてもらって、気がついたら、
医者:「お目覚めですか?」
私:「あー、凄い熟睡した感じで気持ちいいですね。 どれぐらい寝てました?」
先生:「2時間ぐらいですかね。
何も問題ありませんよ。
ポリープもありませんでした。」
私:「え!! ポリープ無いんですか?」
先生:「はい。ポリープというのは、できたり無くなったりするんですよ。」
という事で、ポリープは消えており一安心した。
10年前にあったポリープが、10年後には無くなっていました。
待合室にいた、お二人の老人が話していました。
老人A:「どうだった?」
老人B:「今日はポリープ10個以上取ったよ。」
老人A:「そうか。俺も5個取った。」
へー、そんなものなんだ。
しかし、麻酔して眠ったのは、本当に気持ち良かった。
あんな短時間で、深い睡眠をとった事はないな。
明日、久しぶりの人間ドック、行ってきます。
本当に体が資本ですから、皆さんも無理せず気をつけてください。
受身
「柔道の基本は受身 受身とはころぶ練習 負ける練習 人の前で恥をさらす練習」 みつを
合掌。