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社長ブログ 人材コンサルタント25年史

「リクルートキュー」?? そんな社名やめましょうよ!!

「リクルートキュー」?? そんな社名やめましょうよ!!
 
今日は、なぜ「リクルートエイブリック」と言う社名になったのか? という話を書きます。
 
今は「リクルートエージェント」と言う社名になり、かなりわかりやすくなりました。
 
もっと前から、この社名にしておけば良かったのに。
 
昨日のブロブのように、リクルート人材センターと関西リクルート人材センターが合併して
「リクルートエイブリック」になりました。
 
どんな社名に変更するか? まずは社員から社名案を募集したんです。
 
ちなみに、私は「リクルートリライアンス」と言う社名で応募しました。
「リライアンス」=信頼とかいう意味ですよね?
良い社名だと思ってたんですが、インテリジェンスの子会社で再就職支援事業をやっていた
「リライアンス」と言う会社があることを後から知ってがっかりしました。
でも、インテリジェンスのようなセンスが良い会社が付ける名前なので、
決して路線としては悪くなかったと思っています。
 
社員全員がいろいろと知恵を絞って応募したんですが、なぜか最終候補に残った社名は
全て社外の専門家に依頼した社名でした。
最終選考に残った社名が、4~6つぐらいあったかな?
 
これがどれもセンスの悪い社名ばかりで泣けてきましたよ。
 
今の「エージェント」と言う言葉は「代理人」という意味があるし、既に日本語のように
使用されていますよね? プロ野球の世界でも、よくエージェントが登場しますね。
だから誰にでも意味がわかるので納得できる。
 
この時、専門家が挙げてきた社名は全部意味不明な造語なんですよ。
造語でも格好良ければいいんですが、どれも格好悪い。
専門家に幾ら払ったか知らないけど、こんな事なら社員に任せてほしかった。
コピーライターもたくさんいるし。
 
それから、全国のマネージャーを集めて合併(新会社設立)の節目の研修をやって、
その場で決戦投票すると言うんです。
でも、最終的な決議は役員会で行うと。
 
研修は東京と大阪の中間でやろうという話になり、浜名湖の舘山寺温泉の旅館でやったんです。
 
*余談ですが、同じ旅館に水道局の役人が宿泊しており、夜は若いコンパニオンを何十人も
 呼んでドンチャン騒ぎしてました。全くどうなってるんですかね?
 
夕方までは何班かに分かれて、比較的真面目な議論をやって夜は宴会でした。
 
そして、最後に新会社の候補社名の一覧が配布されて、どれかに投票しろというわけです。
 
みんな、パッとした社名が無いので困ってましたよ。
どうして社員がもっと良い候補社名を出したのに、それを取り上げないのかな?
まあ、既に登録されている社名が大変多く、それが難航した大きな理由ではあります。
 
みんな:「えー、 この中から決めなきゃいけないの?
     パッとしたのが無いなー。 どうする?」
 
こんな会話があっちこっちから聞こえてきたんです。
 
その中で、
 
みんな:「まー意味不明だけど、とりあえずこの社名なら不本意ながら仕方ないな。」
 
という感じで、多くのマネージャーが投票したのが「リクルートエイブリック」です。
 
「エイブリック」と言うのも、何か強引な意味づけがあるのですが、もう忘れました。
 
それで極めつけが帰りの新幹線です。
 
座席が社長の岡﨑さんの隣になって、
 
岡﨑さん:「武谷(たけや)、お前はどの社名がいいと思う?」
 
私:「いやー困りましたね。本当にこの中から決めるんですか?」
 
岡﨑さん:「おー決める。最後は役員会で多数だ!!」
 
私:「いやー、専門家より社員が考えた社名にしたら盛り上がったんじゃないですか?」
 
岡﨑さん:「社員の案は、ほとんど既に登録されとるから駄目だ。」
 
私:「いやー、残念ですね。
  この中でどうしても決めろと言われたら、私は渋々ですが、『エイブリック』です。
  多分他の多くのマネージャーも同意見だと思います。」
 
岡﨑さん:「なんだお前!! そんなに不満なのか!!」
 
私:「いや、不満と言うか残念ですよ。
  じゃあ、岡﨑さんはどれがいいんですか?
  気に入っている社名はあるんですか?」
 
岡﨑さん:「俺は、『リクルートキュー』 がいいと思うな!!」
 
:「えー!! ち、ち、ちょっと待ってくださいよ。
  この中でも最悪の社名じゃないですか!!
  こんな社名にされたら、我々は営業に行けませんよ!!
  こんなの、だいたいお客さんにどう説明するんですか!!
  これだけは止めて下さい。
  これだけはお願いします。」
 
岡﨑さん:「そんなに変か?
      俺はユニークでインパクトがあって一度聞いたら忘れんし、いいと思うけどなー。」
 
:「岡﨑さん、この社名は忘れてください。
  お願いします。
  社員にも説明できませんよ!!
  社員が 『リクルートキュー』 の名刺を持って歩くんですよ!!
  かわいそうですよ!!
  これだけは駄目です。」
 
岡﨑さん:「そうかなー?
      そんなにおかしいかなー・・・・・。」
 
いやー、危なかったですよ。
 
役員会で多数決とか言っても、社長は岡﨑さんですから、社長が強く押せば
 
最後は「キュー」になっちゃいますよ。
 
もし 『リクルートキュー』 になっていたらどうなっていたんだろう?
 
「エイブリック」も意味不明ですが、いくらなんでも「キュー」はないでしょう?
表を歩けませんよ。
 
「はい。リクルートキューでございます!!」 と電話に出る。
 
「リクルートキューの武谷(たけや)と申します。」 と挨拶する。
 
嫌ですね。
 
ただでさえ、
 
「リクルートはドメドメだよね」 とか世間で言われているのに恥ずかしい。
 
とにかく、今は「リクルートエージェント」と言う何とか意味ありげな社名になって
おめでとうございます。
 
これも正確にはわかりませんけど、変な社名かもしれませんよね?
 
「エージェント(代理人)」をリクルートする、という変な意味ですよね?
 
まるで、今の私の仕事そのものです。
 
まあいいか? どうせドメドメのリクルートだから。
 
「トマトがトマトであるかぎり それはほんもの
トマトをメロンに見せようとするから にせものとなる」     みつを
合掌。

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プロフィール


武谷 広人
人材ビジネス経験の蓄積と、自らのトップマネジメント経験を強みとする。経営幹部から専門職まで約500件の案件を成功に導く。

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