「達人キャリアアドバイザーの教え」
年輩CAだからダメなのではない。
若手CAだから良いわけでもない。
結論は、年齢差ではなく個人差だ!!
新橋の大会議室で、全CAを集めたノウハウ共有会をやった。
その四半期、業績上位の3名のCAが自分の成果・ノウハウを発表した。
私もその内の一人として、もう忘れたが浅い内容の発表をした。
その時、業績No.1だった年輩CAのTさんの話が、20年近く経過した今でも心に残っている。
司会:「それでは、決定人数トップだったTさんから、その熟練のノウハウを発表していただきます。」
Tさん:「私は、最近このカンセンリングの本を読みました。
この本にも書かれていますが、私には、みなさんの前で発表できるようなノウハウなど
ありません。
ただ、私たちがこの仕事をやっていく上で大事だと思うことが一つあります。
それは、『私たち自身が、いつも静かで平和な気持ちでいる。』 という事です。」
若造の私は、この話を聞いた時、意味がわからずバカな質問しました。
私:「Tさんは謙虚だから、ご自分のノウハウを話されないのですね?
折角の機会なので、もっと皆さんにわかるように具体的な事を話していただきたいですね。」
Tさんは何もお答えになりませんでした。
この時はCA業務標準化以前に大切な、CAとしての「心の持ちよう」を話された事がわからなかった。
ストレスがたまるCA業務を継続するには、この「心の持ちよう」が極めて大切なのだ。
一方、若手CAの業績が依然として上がらず、いたずらに時間が経過し、次々に来社される
登録者の方々の対応に疲れが見えた時に、やっとTさんが語られた事の意味がわかった。
今の分業体制で、四半期で30人、40人もの決定人数をあげるとすれば、これは相当な体力勝負に
なるので、若手に有利に働くだろう。
しかし、コンスタントに20人、25人の決定をあげるとすれば、ある意味精神的に安定感があり、
継続力ある年輩CAの方が向いているかもしれない。
いや、もっと言えば、年齢差ではなく個体差だ!!
昔も、大阪にOさんと言うスーパー年輩CAが居て、毎四半期40名の決定をあげていた。
私は、1年で60名の決定しかあげられなかった。
後から投入された若手CAのS君とA君は頑張ってくれたが、若手CAの四半期平均決定人数は、
11~12名程度で年輩CAと全く代わり映えしなかった。
これもマネージャーである私の責任。
CA業務の標準化の問題とCA適性の問題とは、初めから別に考えるべきだった。
「花を支える枝 枝を支える幹 幹を支える根 根はみえねんだなあ」 みつを
合掌。