「全社業務改善プロジェクト」なんて、古臭くて格好悪いですね。
でも、「このままではいかん!!」 という話でとにかく始まったんです。
1991年頃のことです。
前金受注してお客様から求人をいただくが、お約束した期限までに、お約束した人数の人材が
決まらないという事が頻発します。
そうすると、受注残の求人人数が増加します。
当然、お客様からのクレームも増えます。
営業マンのモチベーションも下がります。
また、前金を払ってまで採用しようと思ってくださるお客様は、比較的採用に困っている会社、
エンジニアなどの難しい求人や、やや不人気な企業が増えることにもなる。
逆に人気企業や外資系企業からの前金受注は難しくなる。
そうなると、折角ご登録いただいた人材が、「是非応募してみたい!!」 と思ってくださる会社が
少なくなる。
「あそこに登録しても魅力的な求人が無い」 となると、転職希望の方々に対して
有効な宣伝ができなくなる。
結果として、登録人数の伸びも鈍化する。
「だったら、前金受注なんかやめて成功報酬にすればいいじゃないか!!」
と思われるでしょうが、それを実行すれば残人数分の売上がキャンセルとなり
急転直下赤字になる可能性が大きい。
創業以来、黒字で二桁成長を続けてきて、親会社リクルートに20億円以上も貸している
優等生なのに、今更自分の首を絞めるような事はできない。
「前金を成功報酬に切り替えるようなドラスティックな事までしなくても、
その手前でもっと他に努力できる事があるんじゃないの?
現場での努力や工夫が足りないんじゃないの?」
凄く乱暴に申しますと、こんな話で始まったと思うのです。
現場での努力や工夫、これも当然しなければいけません。
しかし、改善レベルの話となると、どうしても細かな部分に議論が集中します。
みんなが頑張っているのに、お互いの不満も出てきます。
私も日々お客様からクレームをいただく当事者として、一生懸命取り組んだつもりですが、
結局は「木を見て森を見ず」的な施策しか提案できませんでした。
提案したものが実際に組織化されたりもしましたが、結局、根本的な問題解決に至ったものは
無かったです。
そんな経緯もあり、全管理職を巻き込んでやっても、あっちの事情こっちの事情という話にもなるし
もっとプロジェクトメンバーを少数にして、更に社長直轄プロジェクトというカタチでやり直そう
という話になったんです。
プロジェクト名は「抜本改革プロジェクト」。 これもドメドメで格好悪いですね。
プロジェクトメンバーは、営業企画部長になった天才営業マネージャーNさん 、
ロス駐在から帰任して営業部長になった鬼マネージャー Sさん、
人事部長Tさん 、経理部長Nさん 、1年後輩の営業マネージャーK君 、
事務局は、現リクルートエグゼクティブエージェント社長の前原路代 、
そして私というメンバーだったと記憶しています。
これが本当に「抜本改革」につながったのか?
それに関しては、後日書かせていただきます。
「やれなかった やらなかった どっちかな」 みつを
合掌。