「年度末の喧騒」
日本には、年末と年度末がある。
年末は12月、年度末は3月だ。
外資系企業は12月決算が多いので、年末と年度末とクリスマスが一緒に来る感じかな?
とにかく、この時期は人事異動や退職による送別会とか、引越しがやたら多い。
昨日、うちのマンションでは、2台あるエレベーターの1台が点検中で、もう1台が引越しでなかなか来ない。
アート引越しセンターで、女性スタッフも複数いたので、どなたか偉い方の転勤に伴う引越しだろう。
何もしなくていい 「引越し楽々パック」 というやつだろう。
「入るのですか? 出るのですか?」 と訪ねたら、「出るんです」 と言っていたので遠くに転勤だ。
サラリーマン時代を思い出すと、この年度末と年度初めが一番忙しくてきつかった。
1月ぐらいから、今期の総括と新年度の予算策定とか、組織人事案の提出とか、昇進昇格人事とか、
やたら忙しい。
そのような喧騒の中で、マネージャーやメンバーは走り回り、成約目標を最後まで追いかける。
熾烈な年間MVP争奪戦もある。
昇進昇格やボーナスの人事考課もあるので、本当に最後の気力・体力を振り絞った追い込みだ。
早く目標達成したグループやメンバーが、「おめでとう!!」 とか 「ばんざい!!」 とかされて、
それが聞こえると尚更焦るのだ。
3月末になると、新たな組織人事、異動、昇進昇格などが内示され、喜ぶ人も、がっかりする人もいる。
「お前、まだ知らないメンバーが多いから黙ってろよ」 と釘をさすのに、どこからともなく情報がもれて
翌日には大半のメンバーが知っていたりする。
組織人事とか昇進昇格とか、この手の話に異常に興味のある人間がいて、各方面から情報収集している。
くだらないし、けしからんので、「そのような社員は降格しようか?」 という話も出たことがある。
会社としてのガバナンスがきいてないので、社員より会社側に責任があるのだが。
4月になると、新たな組織ができ、多くのメンバーが異動し、新卒も入ってくる。
体は疲れ切っているが、新年度という新鮮な空気を吸って、気力で乗り切る。
そして、 「あー、もう本当に駄目だー。」 というタイミングでゴールデンウィークになる。
しかし、人材紹介業は、1~3月の四半期が最大の稼ぎ時、逆に4~6月は最も苦しい時期なので、
ゴールデンウィーク中でも業績の事が気になってしまう。
そんなこんなで、散りゆく桜を見ながら、その余韻に浸っている時間も無い。
このような1年を何度も繰り返していると、全く季節感がなくなってしまい、気がついたら30歳、40歳に
なって、メタボになり、はげたり白髪が増えたりする。
どんな仕事も大差は無いだろうが、このペースで一生走るのは大変だ。
「花はただ咲く ただひたすらに」 みつを
合掌。
※弊社HP↓。