「浅田真央とキムヨナ」
まさに決着をつける時が来た。
浅田が苦手なショートプログラムを、トリプルアクセルを含め、ほぼノーミスで滑り終え高得点が出た。
完璧な演技と高得点に、会場は浅田の色になった。
その次に出てきた女王キムヨナにも、さすがに緊張の色が見えた。
しかし、最初のコンビネーションジャンプを無難に飛んでからは、いつもの強いキムヨナに戻った。
「007」の音楽に乗って、会場全体がキムヨナの色に変わった。
結果は、浅田が出した得点を5点近く上回る、女子の過去最高得点だった。
究極の緊張状態の中で、二人とも最高の演技をした。
凄いメンタルの強さだ。
カナダのロシェットも、地元開催のプレッシャーの中、浅田に約2点差に迫る完璧な演技をした。
演技終了直後、安心したのか?嬉しかったのか? とにかく号泣。
始まる前から泣きそうな顔をしていたのに、あの演技ができるとは素晴らしいの一言だ。
この三人だけが70点台で、4位の安藤以下に大きな差をつけた。
丁度、昼飯時でラーメンをすすりながら見ていたが、さすがに箸が止まった。
この三人の演技は圧巻だった。
日本のもう一人の代表の鈴木も11位だが、4位の安藤と4点弱の差しかないので、4位以下はダンゴ状態。
とにかく、上位の三人が飛び抜けた演技をした。
男子のライサチェックとプルシェンコの戦いも凄かったが、女子も凄い。
浅田もキムヨナも、まだ19歳なのだ。
やはり、オリンピックは特別であり、全選手がここにピークも持って来るし、張り裂けそうな緊張感がある。
しかし、19歳にして、そのプレッシャーをはねのけるトレーニングと場数を積んで来ているのだ。
日本人として浅田に金メダルを獲ってほしい気持ちはあるが、途中から誰が何位になるかというよりも
全ての選手がベストを尽くして最高の演技をしてほしいと思うようになった。
その結果の順位であれば、それでいいのではないかと。
浅田とキムヨナの5点差は、キムヨナがフリーでミスをしないと逆転できないだろう。
だからと言って、キムヨナにフリーでのミスを望む気持ちにはなれない。
浅田の完全燃焼を望む。
「花はただ咲く ただひたすらに」 みつを
合掌。
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