それにしても毎年憂鬱なのが、学生たちの就活である。大学院の1年生はもう8月から会社説明会やインターンシップに飛びまわっている。卒業の1年半以上前から始まるのである。そして、終わるのは来年の5月頃だから、就活は10カ月間続く。就活は授業よりも研究室での研究や勉強よりも優先順位が上だから、その間、この学年の学生は研究も教育も全く進まない。2年間の大学院修士課程の期間のうち約半分は就活に費やしてしまっているのだ。
こんなにひどい状態なのに、マスコミも問題視していないようだし、経団連の申し合わせは加盟各社が完全に無視しているのに、知らぬ存ぜぬ状態のようだ。大学院の研究教育活動の約40%をスポイルする結果に対して、もっと問題意識を持ってほしい。
この2、3年、私の研究室では、4年生の卒業論文の方が、大学院生の修士論文より優れている例が目立ち始めた。4年生の時、立派な卒業論文を書いた学生が約1年間の就活で変になってしまっているのだ。簡単に言えば、要領が良くなり、小手先で解決しようとする傾向が強くなってしまうのだ。
インターンシップも生半可な現場体験なのであまり意味がないかもしれない。もっと真剣な大学の研究活動の方が得るものが多いはずだ。面接やグループ活動や様々な就職活動の内容は、学生に要領の良さを教えるだけのように見える。小手先のことで人を評価することはできないはずなのに。
早すぎて長すぎる就活は社会の害になっていると言っても過言ではないだろう。少なくとも大学教育に対しては重大な害を及ぼしている。経団連はこれが大きな問題であることをまず認識すべきである。
人材育成は国の最大テーマである。 以上抜粋。
これは理系学生の問題を指摘しているようだが、文系も大差ないのかな?
私は就職活動は決して無駄なものではないと思っている。
自分を見つめ直す良い機会だ。
小手先のテクニックに走る学生もいるかもしれないし、それをビジネスにする会社もあるかもしれないが
採用企業もバカではないので、小手先のテクニックは見抜かれる。
ただ、最近のように3年生の半ばから就職活動に突入するのは、ちょっと早すぎると思っている。
優秀な学生は早々に決まるので活動期間はそれほど長期化しないのだろうが、それにしても
一番勉強や部活などに励むべき3年生が、スーツを着て街中をウロウロしているのは学生時代が
もったいない気がする。
一方で、大学の講義より就職活動の方が学生の見聞を広げたり、刺激的な点も否めないだろう。
実際、私も退屈な講義より、就職活動で社会人に会う方が余程刺激的で楽しかった。
毎晩のように民間企業志望の友人が私の下宿に集まり、それぞれの考えをぶつけ合ったり
情報交換した。
同じ法学部生の三分の二が地方公務員試験を受験するという大変保守的な大学であったが、
私の仲間は世間的に一流企業と言われるような民間企業に決まっていった。
私は4年生の4月から活動をスタートし7月中旬に内定したが、多くの仲間は5月ぐらいから
スタートし8月から9月に山場を迎えていたと思う。
そして、10月1日が公の活動解禁日で、確か11月1日が内定解禁日だったかな?
しかし、10月1日には多くの企業が既に採用活動を終え、内定者を拘束していたと記憶している。
11月1日に正式な内定通知をもらったと思う。
従って、当時の就職活動期間は、実質4~5ヶ月だ。
現在の学生の就職活動期間が10ヶ月だとすると半分だ。
これが良い事なのか? 現在は長すぎるのか? そんなのは個人の問題だという話なのか?
是非、皆さんのご意見をお教えいただきたい。
私は新卒採用に関しては素人なので、最近の事情が正直よくわからない。
ただ、面接官として学生と接していた数年前までは、「最近の学生は、業界研究とか職種研究とか
よくやっているなー。俺がこの時代に就職活動していたら、絶対に負けるな。」 と思っていた。
昔は業界の事や仕事内容の事もよくわからないまま、勢いとフィーリングで会社選びをしていた。
昔に比べると今の学生は格段に就職活動のための勉強している。
それだけ就職活動に時間や労力をかけているし、かけないと内定しないからだろう。
ただ、時々人事のプロの方と話すと、
「ネット世代で、自分の言葉で自分の考えや意志を伝えられない人が多い。」 とか、
「直接会ってコミュニケーションするのが苦手な人が多い。」 とか、
「何かやってやろう!! という人が少なく草食系ばかりだ。」 とか、
なかなか手厳しい評価をされている方が少なくない。
結局、就職活動にかける時間は、どれぐらいが適正なんだろう?
現在の就活の期間は長すぎるのか?適正か?長さよりも深さの問題だという事なのか?
皆さん、どのように思われますか?
自分の番
「うまれかわり 死にかわり 永遠の過去のいのちを受けついで いま自分の番を生きている
それがあなたのいのちです それがわたしのいのちです」
みつを
合掌。
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