業界トップのリクルートエージェントもリストラに踏み切るのではないか? という噂が流れている。
もし事実であれば、大元の古巣なので大変残念だ。
結果論だが、急拡大の反動をトップ企業でも持ちこたえられなかったか?
今年の春には、相当数の社員が再就職支援のリクルートキャリアコンサルティングに出向している。
それでも焼け石に水だったか?
今期予算をクリアすれば、損益トントンという噂を聞いていた。
あくまで推測だが、来期以降の業績も当面現状のような低調(2008年度比50%程度)が続き、
良くなっても2008年度比で60%とか70%程度だろうと悲観的に予測した結果、それでは来期も
利益が出ないと考え、人件費に手をつけざるを得ないという結論に至ったのではないか?
リクルートエージェントよりもっと深刻なのは、リクルート本体の採用メディア事業の低迷だろう。
グループ全体で考えれば、人材関連事業全体として抜本的なリストラクチャリングを迫られている。
先日は、人材派遣のリクルートスタッフィングも希望退職の募集に踏み切ったばかりだ。
その前には、1700億円?で買収したとされるスタッフサービスのリストラにも着手している。
採用メディア事業、人材派遣事業、人材紹介事業の全てが、苦境にあえいでいる。
このような局面で、あまり動かずじっと嵐が通り過ぎるまで我慢するか?
逆に、一気にリストラクチャリングを行い、短期的に大きな損失を出しても、来年・再来年の早期に
利益体質を再生できる筋肉質の体にするか?
リクルート的な意思決定だと後者だろう。
駄目なものは駄目。ずるずる引きずるのが一番いけない。
出て行く社員も大変だろうが、残る社員も大変だから、お互いに頑張るしかない。
ドラスティックだけど、その方が後々お互いに良かったねという話になる。
内部留保はあるし、銀行も喜んでお金を貸すから経営危機の心配はない。
火災は早く完全に消せ、という合理的な意思決定だと思います。
しかし、社員の給料は同業他社より相当高いと思うので、穏やかな会社なら、
「みんな、今年と来年は一緒に給与を20~30%カットして、何とかこの難局を乗り切ろうね。」
と言うところを、リクルートの場合は、
「そんな中途半端な生ぬるい事やっちゃ駄目。 一律20%カットなんかしたら
絶対辞めないでほしい社員が辞めてしまうじゃないか!! それは絶対にNOだ!!」
と、こんな感じでしょうか?
申し訳ございません。
リクルートのボードメンバーでも何でもない私が、勝手に想像して書いているだけですので
独り言として受け流してください。
ただ、残念ながら希望退職など実施されるとしたら、友人・知人はどうするんだろう? とか、
俺だったら応募するかな? とか、考えてしまいます。
更には、もしこのタイミングでリクルートエージェントから数百人の退職者が出て
現在の人材紹介市場になだれ込んで来たらどうなるんだろう?
もう何か個別の企業の問題と言うより、人材紹介業全体のリストラクチャリングと言うか、
大きなターニングポイントに来ているなー、 と危機感を覚えます。
急激に成長し急激に収縮するという事は、業界の未成熟さの現われだし、社会的に不可欠な
産業には成り得ていない、サービスの付加価値が低い証拠だと思います。
何が本物か? 何が付加価値か? 業界全体が突きつけられている課題です。
「途中にいるから中ぶらりん 底まで落ちて地に足が着けば ほんとうに落ち着く」 みつを
合掌。
※弊社HP↓。