近所のきたない、崩れそうな焼き鳥屋のビルの2Fにイタリア料理の店があります。
開業して3年、丁度当社の設立と同じ頃だったので、初めの内は毎週通いました。
非常に低価格、早い、まあまあおいしい。
1年ぐらい前に、久しぶりに行ったら満員状態で大繁盛で驚き。
地元の庶民、安い給料のサラリーマンまでファン層を拡大。
いつの間にか儲かる店になっていました。
店長の時計もロレックスの中古品にグレードアップ。
私:「繁盛してるね。出世したね!! 良かったね!!」
店長:「いやー、おかげさまで。
いろいろなタイプのお客様にご来店いただいてます。
特に年末の激安忘年会プランが大変うけました。」
1年前は、そんな話をしていたんです。
ところが、2週間前に行ったら、
店長:「いやー、武谷(たけや)さん、大変お世話になったんですが、
今度、この店を手放す事になりました。」
私:「えー!! こんなに軌道に乗ったのに?」
店長:「はい。友人に売る事にしまして、私は別の場所に新しい店を開きます。」
私:「えー!! そんなの聞いてないよ。」
店長:「済みません。
元々、この店を作った時に、目標のお金が貯まったら、そうしようと決めていたんです。」
私:「ほー!! それで目標達成でしたの?」
店長:「はい、おかげさまで。
ありがとうございます。」
私:「へー、凄いね。
よく働いていたからね。
台風の日の休日もさ、店開けてたもんね。
偉いよなー。
おめでとう!!」
店長:「本当にお客様のおかげです。」
私:「今度はどこにオープンするの?」
店長:「もっと都心寄りにするか? 逆に千葉寄りの船橋とか穴場を狙うか?
ちょっと迷ってます。」
こんな感じの会話をして、先日、店長が去る最終日も行ってきました。
しかし、3年で次の店をオープンする開業資金を貯めて、今の店を他の人に売って、
出世していく。
大変明確なプランを持って、それを見事に達成した若者を賞賛すると同時に、
自分も明確な目標を持たなければダメだと思いました。
合掌。
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