昨日の日経新聞に、ＰｗＣアドバイザリーが、人材業界に特化した中小ベンチャー企業のＭ＆Ａ

支援ビジネスを始める、という記事が出ていた。

当面は、人材派遣会社のＭ＆Ａを中心に事業展開するらしい。

ただ最近は、人材紹介会社のＭ＆Ａ事例も散見されるようになった。

人材紹介会社のＭ＆Ａは成功するのだろうか？

私は、特定の業界とか職種とか地域に特化した人材紹介会社を、大きな人材紹介会社が買収するのは

その後のマネジメントを上手にやればうまく行く可能性があると思う。

しかし、人材紹介業をやった事がない会社が、人材紹介会社を買収しても、その後のマネジメントが

うまく行くとは思えないので難しいと思う。

それから、大きな人材紹介会社が、別の大きな人材紹介会社を買収するのは意味がないと思う。

クライアント（求人企業）の顔ぶれは大半がだぶっているし、登録者も重複登録しているケースが

多いからだ。

これは、この業界で仕事をしている皆さんなら、誰もが同じように考えるのではないか？

それでは、中小の紹介会社が合併する事に何か意味があるか？

これも、各々が違う分野で強みを持っており、その分野がそれほど離れていない場合、

例えば、医療分野に強い会社と介護分野に強い会社が合併するケースなどは、

何となく意味があるような気もする。

ただ、いずれにしろ、そこで働く優秀なコンサルタントが辞めてしまったら、人材紹介会社の

合併はほとんど意味がなくなると思う。

「のれん代」　だけで巨額の価値を持つ人材紹介会社など無いと思うからだ。

それぐらいコンサルタント個人に依存している原始的な産業だと思う。

特に、一気通貫スタイルでやっている中小の紹介会社は、コンサルタント依存度が高い。

一方で、分業制でやっている大手人材紹介会社は、個人依存度は非常に低い。

どっちが良い悪いの問題ではない。

どっちも有りだ。

ただ、これからの数年で、この業界もかなり変わるだろう。

諸行無常です。

合掌。

※弊社ＨＰ↓。

http://www.agent-shokai.jp/