「人生いろいろ 転職もいろいろ」
このAさんは、素晴らしい経歴の持ち主です。
何と20代で、一部上場企業の取締役に上り詰めました。
忙しい会社なので、早朝から働き毎日午前様です。
土日もありません。
転勤は毎年のようにあり、全国行脚してきました。
これじゃあ、20代の体力じゃないと持ちませんね。
こんなエリートがなぜ転職を考えたか
やはり、ご家族の問題でした。
子供さんにお友達ができたと思ったら、また転勤の繰り返しです。
お医者様から、
「このままだと、情緒不安定なお子さんになりますよ。」
と言われ、これがAさんを決断させました。
ここで書くと短いですが、Aさんの過去の経緯、5時間近く聞きました。
面談時間の最長不倒です。
「人材紹介に興味があります!!」
という事で、ある紹介会社をご紹介しました。
年収が相当高いので、紹介できる会社も限定されました。
しかし、これだけの経歴の人ですから、いきなり管理職扱いで内定しました。
ただ、現職の社長 が黙って辞めさせてくれません。
社長:「そうかー。
お前、本気で辞める気なら、最後のご奉公をしろ!!
沖縄のコールセンターを単身赴任で立ち上げて来い!!」
と命令され、3ヶ月ほど沖縄に行かれました。
その間、一度も自宅に戻らず不眠不休で働き、やっとのことで辞任できたのです。
そして、辞任した翌日から、すぐに新天地で働き始めました。
しかし、ここでも新たな試練が待っていました。
初めての人材紹介会社での仕事。
未経験なのに管理職待遇で入社したので、プレッシャーは相当です。
また、Aさんも、前職は一部上場企業の取締役だったというプライドもあります。
「前職では、あれほど社員が自分の言う事を聞いてくれたのに。
あれほどスポットライトを浴びていたのに。」
入社後もメールや、直接お会いして相談を受け、アドバイスもしましたが、
結局それも実らず、丁度1年ぐらいで再転職を決意されました。
生活は前職より人間的になり、Aさんにもご家族にも良かったという意味では、
一番の目的は果たせたのですが、仕事や職場環境には合わなかったという点で、
私もタイプマッチングを誤った苦い事例です。
Aさん、今度こそ新天地で長く勤務できたらいいですね。
陰ながら応援しております。
合掌。
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