課長になれば、課の目標設定会議に出る。
また、メンバーの人事考課会議にも出る。
部長になれば、部の目標設定会議に出るし、課長の人事考課会議にも出る。
最後は、課に割り振られた目標が、更にメンバー個人個人にブレークダウンされる。
メンバーは、そこで決まった目標に対する達成率によって業績評価をされる。
時々、勘違いをしているバカ管理職 がいる。
他の課より楽に達成できる目標を持って帰るのが偉いと。
その結果、メンバーも他の課のメンバーよりも楽に達成できるので、必然的に達成率も高くなり
評価点も高くなる。
その結果、高く評価されたメンバーも、「自分はできる」 と勘違いする。
また、自分が課長になったら、できるだけ低い目標を持って帰れるように理論武装して、
目標設定会議に臨もうと思うようになる。
これが、バカ管理職の連鎖だ。
人事考課会議においても、自分のメンバーの事は立派なプレゼンをしてアピールするが、
他の課のメンバーの事に関しては、ちゃんと聞かない、公正に評価しない管理職がいる。
また、これを知ったメンバーは、できるだけ自分のメンバーには高い評価点を付けて、
他の課のメンバーは辛く評価する方が優秀な管理職だと勘違いする。
これも、バカ管理職の連鎖だ。
このようなバカな事態が起こらぬように、部長や役員がしっかり課長をマネジメントできれば
良いのだが、それができない駄目部長や駄目役員もいる。
「人間所詮好き嫌い」 そうとも言える。
「自分のメンバーがかわいいのは、人間として当然だ」 それもそうだ。
「むしろ、自分のメンバーを高く評価できないような自信のない管理職では困る」 確かに。
ただ、「できるだけ公正な評価をしよう!!」
「口下手な人が損をするような事がないようにしよう。」
「自分の課のメンバーだけが部下じゃない。他の課のメンバーもかわいい部下だ。」
「だって、人事異動で部長も課長もメンバーも入れ替わるのに。」
「結局、みんな、同じ釜の飯を食っているんじゃないか!!」
「会社全体、経営の一端を担っているという視点に立って、目標設定や人事考課会議に臨もう!!」
このような観点から考えると、
「自分の部や課に低い目標を持って帰る管理職」、
「自分の部下に甘めの評価点を付ける管理職」、
は、経営視点が欠如しており、管理職としては不適格という事になる。
陽が当たる時もあれば、日陰の道を苦しみながら耐え忍ぶ時もあって、人は成長する。
目先の点取り虫のような上司の下では、将来、経営を担うような人材は育たない。
今は、自分で起業した会社を上場させ、社長をやっている元メンバーのT君 がいる。
彼の同期入社は30人ぐらいいただろう。
彼はトップで課長に昇進した。
しかし、彼の過去3回(1年半)の評価点合計は、同期入社中4位だった。
それなのにトップ昇進したのだ。
昔、T君 が私に文句を言って来た。
T君:「武谷(たけや)さん、僕は既存客の引継ぎも無く、人事異動で新しい支社にも異動したので、
来る日も来る日も新規開拓をやってますよね。
未だに毎日毎日、新規のアポ取りですよ。
本社の同期は、売上の大半を既存客で上げるようになってるのに。
だから、売上の絶対額だけで評価されたら、どうしても苦しいですよ。
同期に聞くと、実際に僕より評価点が少し高いじゃないですか?
武谷(たけや)さんは、ちゃんとその点をアピールしてくれているんですか!!」
私:「お前なー、上司と言うのはそんなバカじゃないぞ。
お前の事は、役員も部長も認めているよ。
お前の仕事の価値をわかっているよ。
お前が入社3年目なのに、既にこの支社の大黒柱だとわかってるよ。」
T君:「じゃー、どうして僕の評価点をもっと高くつけてくれないんですか
実際に月給で数千円とか、ボーナスなら数万円とか差がつきますよ!!」
私:「お前なー、目先の数千円とか数万円とか、せこいなー。小者だな。
お前、その金が無いと生きていけないような年収か
もっと先を見ろ!!
数年後、どうなってるか? ど