JACジャパンでの初めの2~3年は、まさに、「三歩進んで二歩下がる」の連続でした。
2000年から2002年ぐらいの時です。
原因は、一言で言えば、私の力不足です。
2000年2月に入社後、同年5月に取締役に就任し、更に11月に社長に就任しました。
社長就任と同時に、中長期経営計画を立てて、休日に当時の全マネージャーを集めて
発表しました。
大した経営計画ではないですが、これを作成するのに数ヶ月を要しました。
当然、経営理念、ビジョンや営業戦略的な事も書いてありましたが、要点は最後の1ページの
5ヵ年の売上・利益・人員計画でした。
上場するわけですから、かなりチャレンジングな計画でした。
概して数字と言うのは、一人歩きするものです。
ベクトルが一つにまとまっていないマネージャーや社員に対して、いきなり凄い計画を発表したら、
火に油を注ぐようなもので、更に社内のまとまりが悪くなりました。
これは、私の説明能力不足に原因があり、ちゃんと数字を裏付ける道筋を、
わかりやすく伝えられなかったということです。
それ以前に、マネージャーや社員との人間関係・信頼関係を築けていなかったですね。
やっぱり、人間は理屈じゃないから、好きか嫌いかしかないでしょう。
「嫌い」という所まで行かなくても、「あの人、何を考えてるかわからない?」 というのがまずい。
好きでも嫌いでもいいから、「あの人は、良くも悪くもはっきりしてわかりやすい。」と思われる。
これが転職したばかりの、社歴の浅い会社では特に大事ですね。
人間関係が希薄だからこそ、わかりやすさが大事です。
リクルート時代は社歴も長いから、お互いの人柄もわかっていて、自分を周囲にわからせる
努力は必要なかった。
一方、JACでは、「どうせ話してもわからないだろうから時間の無駄だ。」 と、どこかで思っていた
かもしれません。自ら社員と距離を置いていました。
ほとんど本音の自分を出した記憶が無い。
その結果、求心力も無く、採用しても採用しても、同じぐらいの人数が辞めてしまう。
「これじゃあ、三歩進んで二歩どころか、2.5歩ぐらい下がってるね。」
なんて事を自虐的に話していました。
失敗談ばかり書いても仕方ないですね。
じゃあ、今やり直せるならどうするか?
1 現場でどろどろに、プレイングマネージャー、プレイング社長としてやる。
2 毎日、マネージャーや社員と飲みに行き、言いたい事を言う。
こうするしかないでしょう。
ベンチャー企業で理屈を捏ね回しても仕方ない。
その企業のステージや風土に応じたマネジメントがあるはず。
当時のJACでは、現場に下りて、どろどろにやるしかなかったでしょう。
大手からの天下り社長みたいな奴は必要なかったんです。
「ともかく具体的に動いてみるんだね
具体的に動けば 具体的な答が出るから」 みつを
合掌。
※弊社HP↓。