今日のテーマは、
「一人当たりの担当クライアント数は50社までにせよ!!」
です。
だいたい一人のコンサルタントが、しっかりフォローできる社数は何社ぐらいかな?
私の場合は、頑張っても20社程度です。
経営層にまで食い込むような営業をするという意味ですよ。
それ以上は、私が担当していてもフォローできないし、お客様にも申し訳ないので、
他のコンサルタントに担当を代わってもらいます。
リクルート時代は、過去1年間に決定実績が無い企業は、自動的に新規企業扱いとなり、
誰がアプローチしても良いというルールになっていました。
ただ、新人などがそのクライアントにお電話した時に、
「いや、うちは、いつも御社の営業のAさんにお世話になってますよ。」
と、前担当者の具体名が出た時は、
「それは大変失礼致しました。 今後とも宜しくお願い致します。」
と引き下がるように指導していました。
リクルートの後、数社の人材紹介会社を経験し、驚いたのは、一人で100社、200社担当している
コンサルタントが多く存在することでした。
こんな馬鹿げた事は、JACジャパンでも、マンパワー・ジャパンでも、やめさせました。
「一人50社までにせよ!!」 と。
一人のコンサルタントが、どうやって100社、200社をフォローできるんですか?
営業既得権意識もはなはだしい。大変見苦しい。
結局、フォローできないクライアントが大量に生まれ、お客様にご迷惑をおかけしてします。
更には、先輩コンサルタントがあまりに多くのクライアントを担当しているため、後から入社してくる
新人コンサルタントが自由に新規開拓できず、業績を上げるのが難しくなるんです。
こんな誰が考えてもバカな事をやっている会社が、今現在でも山ほどある!!
バカです。経営者や指導者が大バカです 。
だいたいベテランコンサルタントにものが言えない経営者やマネージャーが多い。
彼らの既得権を侵害するような事を言って、ご機嫌を損なわれると業績が上がらなくなる。
場合によっては、同業他社にクライアントを持って転職されてしまう。 独立されてしまう。
いいんじゃない、それならそれで。
人材紹介会社を組織的に運営し大きくしようと考えるなら、そんな個人商店主のような
コンサルタントが 一番害になるので、真っ先に辞めてもらうべきなんです。
勇気を持って、これを断行しないと、新人を採用しても辞めていくか、
同じような個人商店主が増えて、
益々経営がやりずらくなるだけです。
「とは言っても難しいんだよ。だって、コンサルタントの収入に影響するから。」
という言い分はあるでしょうが、だからコミッション制はやめなはれ。
コミッション制でやってる限り、その呪縛が解けないのですよ。
「人材紹介」=「お金」 にしたら駄目だって。
そんな業界は世の中のカスにしか見られないよ。
コミッション制は、マネジメントの放棄です。
「売上の○%払います。」 逆に、「売上が上がらない人は、自然と辞めるでしょう。」
という行き過ぎた結果主義で、わかりやすいけど愛情が無いです。
業績オンリーではなく、日ごろの行動面も含めて、きちんと人事考課をすべきです。
人事考課の評点結果でボーナスの金額を決めたり、昇給金額を決めたりすべきです。
重要なのは、事前に部下と納得行くまで目標に関して話し合うべきです。
人事考課の前は、自己採点させて、上司である自分の採点結果とつき合わせて、ここでも
納得行くまで話し合うべきです。
人事考課会議では、他のマネージャーと納得行くまで意見を戦わせるべきです。
そして、決まった評点に関しては、部下に対する説明責任があります。
それがマネジメントじゃないですか?
この大変面倒くさいと思われるプロセスを何年も何十年も繰り返して、やっと健全な企業風土が
生まれるんです。
「制度より風土」です。
一旦、良い企業風土ができれば、会社は自然と良い方向に回り始めます。
社員は自発的に動くようになります。
これを面倒くさがらずに創造することが、経営者やマネージャーの使命です。
コミッション制の人材紹介会社の経営者は経営者ではなく、単なる「元締め」ですね。
さいなら。
合掌。
※弊社HP↓。