今年は不景気なので、良識のない経営をしている人材紹介会社は、どんどん撤退・廃業し、
業界を浄化できる良い機会だと思っています。
このブログで何度かご紹介した、先輩の元天才営業マネージャーNさん(現在は独立)が、
先日言ってました。
Nさん:「武谷(たけや)、本当にこの業界は社数ばかり増えて、ろくな紹介会社が無いな。
だいたい大きく分けて3種類だろう?
一つ目は、経営者が強欲で、利益率が高く儲かりそうだから人材紹介を始めてみた。
二つ目は、紹介も派遣も大して変わらないだろうと甘い見込みで始めたけど、
ほとんどが苦戦している人材派遣会社。
三つ目は、コンサルティング会社のように、人材紹介業を誰でもできるとバカにしている会社。
結局さー、こんな会社は、ちょっと景気が悪くなると、すぐに廃業とか撤退とかするんだよな。」
私:「そうですねー。
人材紹介業がどうこうと言う前に、企業経営にとっての人材採用というものが
どんな意味を持っているかを、深く考えた事がないんですよね。
経営者が社員の事を、自分と同じ一人の人格と考えてないんですよ。」
Nさん:「まー青い話だけどさ、『経営=人材=採用』 ぐらい重要だと考えている会社でなければ、
人材紹介やる資格はないな。」
私:「経営者が、採用にお金や労力をかけない会社は、どの業界でも結局衰退してますよね。
採用後の教育も大事なんですが、優秀な人材は同じ経験をしても、他人より多くの事を
学ぶし、それを自分のものにして応用する力もありますからね。
優秀な人材を採用すれば、教育やマネジメントの効率が格段に上がりますよね。
結局、採用にお金と労力をかける経営をしている会社が一番賢いと思います。」
Nさん:「そこは、江副さんは偉かったな。
昔は、採用となると、どこでも自分が飛んでいく、採用費も年間10億円は使ってた。
中途採用なんか、一般社員の採用に一人1000万円かけてたからな。
『人材採用に投資するのが、一番投資効率が高い。』 と言っていたな。」
私:「25年前、内定者研修で集まったら、東大・京大・一橋とか旧帝大と早慶の学生が多くて、
めちゃくちゃびびりましたよ。みんな、商社とか都市銀行とか辞退して来てるんですよ。
凄いコンプレックスでしたね。どうしてこんな優秀な学生が、こんなベンチャー企業を選んで
来てるんだろう?と不思議でしたね。 しかし、それだけ人材採用に莫大なお金と労力を
かけてましたからね。」
Nさん:「まー、実際にそこまでできる会社は、めったにないよな。
発想の逆転ができないだろう?」
私:「でも、JACジャパンの田崎さんもおっしゃってましたよ。
『武谷(たけや)君、僕は20年・30年も経営をやってきたけど、10年ぐらい前にやっと気がついたよ。
お金をけちったら駄目だね。お金をたくさん出して優秀な人を雇って仕事を任せないと、
いつまで経っても会社は大きくならないね。こんな単純な事に気づくのに、20年もかかったよ。
もっと早く気づいたら、たくさん大きな会社を作れたのにね。