今日は、突然思い出した話を書きます。
1991年ぐらいかな?
中央支社(神田)で、営業マネージャーをやっていた時の話です。
営業ウーマンのNさん(カメと呼んでいた)と新規企業に営業同行しました。
私:「おい、カメ、今日はどこに行くんだ?」
カメ:「今日の会社は、なかなか良い会社だと思いますよ。」
私:「本当か? また貧乏くさい会社に連れて行くんじゃないか?」
カメ:「そんな事ないですよー。ちょっとは信頼してくださいよー。」
私:「お前がMVPを獲ったら信頼してやるよ。 」
こんなくだらない会話をしながら、訪問先の医薬品メーカーに行きました。
相手は確か人事の次長さんだったかな? 50歳前後でしょう?
途中まで普通の展開で話をして、「経理」の求人があったと思います。
人事次長:「ところで、こんな人材は、お宅に何人登録されているんだね?」
私:「年間1万5千人の内5%程度ですから、えーと、750人。
それを12ヶ月で割ると、えーと、60人程度ですね。
でも、年齢やスキルで更に絞ると、月に10人居るか居ないかですね。」
次長:「じゃあ、その10人を早く紹介してよ。」
私:「ご紹介したい気持ちは山々ですが、御社のセールスポイントは何ですか?」
次長:「当社は小さな医薬品メーカーだが、独自に開発した新薬を世に出している。
これぐらいの規模で、これだけの開発力を持っている会社は少ない。」
私&カメ:「なるほどー。
それは素晴らしいですね。」
次長:「これからも新薬開発に力を入れて会社を大きくしていくので、管理部門も強化したい。」
私:「なるほどー、わかりました。
ところで、済みませんが、御社の売上と利益は幾らですか?」
次長:「当社は上場して公表しているから、調べたらわかるだろ。」
カメ:「済みませーん。調べてきました。武谷(たけや)さん、これが売上と利益の実績です。」
私:「あー、済みません。どれどれー。
売上100億円、経常利益30億円!!
ぼろ儲けしてますね!!」
次長:「ぼろ儲けとは何だ!!
不謹慎だ!!」
私:「だって、凄い儲けじゃないですか?」
次長:「ぼろ儲けとは何だ!!
新薬の開発には、もの凄い時間とお金がかかるんだ!!
これぐらいの利益を出しても、ほとんど開発に消えてしまうんだ!!」
私:「そうですか?
勉強不足で済みません。
でも、ぼろ儲けです