今日、ご紹介する人は、私が最もお世話になった上司の内の一人、I次長です。
昨年、無事に定年退職され、当時の社長以下、みんなでお祝いに駆けつけ、
久しぶりに飲みました。
I次長の部下になったばかりの頃は、毎日、喧嘩ばかりしていました。
何かと執拗に絡んで来るので、こっちも頭に来て喧嘩になるのです。
ただ、私が真面目に仕事をしていなかった事が大きな原因です。
今思えば、大変失礼な事を言ってしまったのですが、酒が入った席でお互いにエキサイトして、
私は新人ながら、I次長にこんな事を言ってしまったことがありました。
Iさん:「お前、新人の癖に、もっと真面目に仕事に取り組め!!」
私:「お前にそんな事を言われる筋合いは無い!! お前こそ真面目に仕事しろ!!」
20歳も年上の上司に、「お前」と言ってしまったのは、今でも申し訳なく思っています。
こんな感じで初めの3ヶ月ぐらいは犬猿の仲だったのですが、お互いの接点が増え、
人となりがわかってくると、だんだん雪解けムードになり、ご自宅にも泊めていただいたりして、
大変懇意にしていただけるようになりました。
私のような、採用ミス新人を、よく受容していただいたと感謝しております。
私が、Iさんを尊敬する理由は、上を見て仕事をしない点です。
現場の社員重視、現場の意見重視。
例え相手が社長でも、現場感覚が薄い事を言うと、必ず反論します。
「営業は現場で起こっているんだ!! 会議室で起こっているんじゃない!!」
という感じです。
社長に対しても、他の役員に対しても、ストレートに言います。
Iさん:「それは、現場をわかっていない人が言う机上の空論だなー。」
社長:「I君、失礼な事を言うな!! バカにするんじゃないよ!!
私だって、今でも営業に言ってるよ!!」
Iさん:「そんなの時々ご挨拶程度の訪問をしても、本当の現場はわかりませんよ!!」
こんな会話を何度か聞いて、
「この人は明らかに出世を捨ててるなー。おもしろいオヤジだなー。」
と思いました。
何かの時には、一貫して、頑張っている現場の社員の味方になってくれるので、
当時のメンバーからも親近感を待たれて、いじられていました。
純朴で非常にいじりやすいキャラなんです。
また、いじられると喜んでくれる。
できるだけ、現場の社員と近い兄貴のような関係でいたかったのでしょう。
ただ、Iさん自身に営業力があるわけではない。
ご本人もそれを自覚しているので、ご自分の役割を決めていました。
Iさん:「俺は、営業ではみんなの役に立てない。その代わり、みんなが働きやすいように、
何か困った事やトラブルがあれば、真っ先に行って戦う。それが俺の役目だ。」
さあ、こんな現場の味方のIさんを烈火のごとく怒らせた事件が起こりました。
当時、頻発した営業所間でのバッティングの話なのですが、相手のやり方があまりに
卑劣だったために、Iさんが殴り込みをかけた話です。
どこまで書いて良いかわかりませんが、詳細は明日、書かせていただきます。
合掌。
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