私の運命はこの日から変わった。
以前のこのブログで唯一実名公開した、カリスマ営業マン、栢野(かやの)さん。
新人時代、初めて栢野(かやの)さんの営業に同行させていただいた日、
私の営業に対する考え方が変わりました。
しかし、当人の栢野(かやの)さん自身、この仕事をするまでは営業が嫌いだったのです。
栢野(かやの)さんは、大学卒業後、ヤマハ発動機に入社し、バイクのルート営業をやりました。
栢野(かやの)さん:「武谷(たけや)、ルート営業と言うのは、売れる時は放っておいても
ドンドン注文が来て売れるんよ。
しかし、不景気になり売れなくなると、バイク店に在庫がたまって全く売れなくなる。」
私:「その場合、どうするんですか」
栢野(かやの)さん:「無理やり売るしかない。バイク屋のおじさんに、無理にバイクを引き取ってもらうしかない。」
私:「どうやって引き取ってもらうんですか」
栢野(かやの)さん:「バイク屋の入口で一日中寝そべって営業妨害する。勝手な熱意を根気よく伝える。
実際、朝から夜までバイク屋の前で寝ていたこともある。」
私:「それで引き取ってもらえるんですか?」
栢野(かやの)さん:「時々ある。しかし、相手にニーズが無いのに無理に売るのが営業なのかと思って
失望して会社を辞めた。
リクルートには、公務員になるまでのツナギで入社した。
リクルートで適当に働きながら、公務員試験の勉強をするつもりだった。」
私:「それなのに、なんでリクルートで2年も営業をやってるんですか」
栢野(かやの)さん:「おー、それがね、この会社に入社して3日で、ニーズがある会社にだけ売ればいい、
押し売りしなくていい営業があることに気づいて、営業という仕事が好きになったんよ。」
私:「ニーズがある会社だけに売ればいい」
栢野(かやの)さん:「だってそうやろう? 人を採用したいという会社にだけ営業すればいいやん?
それもほとんどの会社に採用ニーズがあるやろう?」
このなんでもない会話の中に、シンプルだけど深いものがあると思った。
「営業=つらい仕事」ではなく、「営業=お客様のニーズに応える仕事」 と考えるだけで、
毎日のモチベーションが高くなる。
しかし、こんな話をしながらも、
栢野(かやの)さんは、重い営業カバン片手に、歩道沿いの全ての電信棒に少林寺拳法のハイキックを
バシバシ入れながら歩いて行く。
更に、地下鉄のホームでは、営業カバンをボーリングの玉のように、と言うか、
カーリングのストーンのように滑らす!!
当然、周囲の人々は驚く。でも見て見ぬふり。 「変な人に関わらない方がいい」 という空気。
栢野(かやの)さんの、誠実な人柄、社内外での人望を知らない人は、
どう見ても普通の人間ではないと思い近寄らないだろう。
さて、この初同行日の詳細に関しては、今日の夕方のブログに書きますので、ご期待ください。
合掌。
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