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社長ブログ 人材コンサルタント25年史

大物エグゼクティブのハンティングで外資サーチファームに勝つ!! その2

昨日の続きです。

外資系大手金融機関のシステム部門責任者(今で言うCIO)の案件を、新卒の私が担当する

ことになったのです。

状況は既に大手外資系サーチファーム(多分、コーンフェリー、スペンサー、ラッセル)にオーダー済みで

一人有力な候補者が居るとの事。

推測ですが、その候補者は、IBMの部長クラス。

何としても、それ以上の候補者を探さないといけない。

そんな感じで焦っている折、取締役営業部長のMさんが来て、

Mさん:「武谷(たけや)君、この前の案件のリサーチは進んでいるのか?」

私:「いえ、あまりに難しいので、どうしようかと考えているところです。」

Mさん:「考えている!! そんな暇があるの怒か!! 何もしないで勝手に候補者が現れると思ったら

    大きな大間違いだ!! 早く動け怒り!!」

こんな感じで、大学を卒業して3ヶ月しかたたない私に、こんな事を言うのです。

私:「いつも週刊誌を読んで、昼寝ばかりしているのに、偉そうに何を言ってるんですか怒!!

  Mさんは、探せるんですか怒!! あんな難しい人を?」

いい加減にせんか!! この不良役員が。誰のおかげでオマンマ食うとるんじゃ怒!!

Mさん:「僕に探せるわけないだろう!! 君の仕事だ!! 君が探せないなら、なぜ他の人の協力を

    積極的に仰がないんだ怒怒!!」

私:「そうしようと思っていたんです怒!!」

M:「思う前に動け!! このノロマ!! そんなんじゃ、社会で通用しないぞ怒!!」

こんな、めちゃくちゃな事、今の新卒が取締役に直接こんな事を言われたら、即日辞めますよね?

このMさんは、営業会議でも飲み会でも、目をつけている社員をボロクソに詰めるんです。

それも多くの人の前で。

いやー、頭に来ました怒

当時、地下鉄の中でも無礼な奴は殴ったりしていましたので、Mさんも殴ろうかと思いました。

そうすれば、さすがにクビでしたね苦笑

とにかく、Mさんを見返す意味でも、絶対にピカピカの候補者を探してやろうかお!!

私は、早速、エンジニア系のコンサルタントのボスであり、最も人望があるNさんの所に頼みに行きました。

Nさんに、これまでの一部始終を話して、どうやったら候補者が見つかるか? 聞きました。

Nさん:「システム開発系の管理職経験者で英語ができる人材か? 数百人のデータがファイリングされて

    いるはずだよ。まずは、片っ端から目を通してみてみなさい。」

私:「ありがとうございます。やってみます苦笑。」

それからは、毎日3時間は、候補者データの検索とキャリアチェックの日々が1ヶ月以上続きました。

ざっと300名程度を抽出して、その中から、お客様の要求を満たせそうな人材か否か、職務経歴書を見て

チェックするのです。

システム開発経験10年以上の人は多数いらっしゃるのですが、ネックは三つです。

・部下100名以上のマネジメント経験者。

・英語が堪能であること。

・できれば、IBMの人。

当時は、IBMを辞める人など非常に少なく、市場には皆無に近い状況でした。

更に、IBM並みの給料を出せる会社が無かった。

そんな状況下、300名から30名ぐらいに絞り込んで、お客様の常務と人事課長のところに持参しました。

常務:「うーん、ざっと見る限り難しそうだね。これが精一杯なの?」

私:「いや、これはあくまで初回のリストです。今日のお話を参考に次回はもっとご要望に近い人を

  探してきます。」

とは言ったものの、トホホですウキャー!

1ヶ月費やしてリストアップした30名の内、お一人も面接に進まない!!

やっぱり無理だったか??

次回と言ったものの、何の当ても無いぞase

もう社内のデータベースでは無理だ。

思い切って、公募してはどうか?

当時、日本IBM社内に米国本社からの介入があり、外人が上層部に入って来ている。

それをおもしろくないと思っている日本人幹部は、少なからず居るだろうと。

そのような考えから、日経新聞の求人欄に、大きな匿名広告(求人社名を隠し興味ある人の登録を促す)

を掲載することにしました。

・キャッチコピー:「貴方は、今の椅子に満足ですか?」

・サブキャッチ:「外資系大手金融機関がシステム部門の統括責任者を求めています。」

・資格

①システム開発経験10年以上

②部下100名以上のマネジメント経験者

③英語堪能

・待遇:ご相談の上、現在の条件以上を保証。

さあ、これで、有力な候補者が集まるのか!?

完全なギャンブルですが、やってみよう!!

この結果は、明日の完結編に続きます。

合掌。

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プロフィール


武谷 広人
人材ビジネス経験の蓄積と、自らのトップマネジメント経験を強みとする。経営幹部から専門職まで約500件の案件を成功に導く。

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