今日は、以前、新宿支社立ち上げ時代にやっていた、 「アポ取りゲーム」 の話をご紹介します。
「人材紹介コンサルタント」の仕事は、できるだけ上位役職者、できれば社長に会わなければ駄目なんです。
社長と部長と課長では、考えている事、視点、権限、経営に対する当事者意識などが全く違います。
社長と会えれば、経営の話ができます。
・社長しかわからない経営の悩み。経営のやりがい。
・創業以来の苦労話。
・創業以来、こだわってきた事、大事にしてきた事。
・中長期ビジョン、経営計画。
・自社の幹部社員に対する問題意識や不満。
・3年後・5年後の計画を達成する為に、必要な人材はどんな人なのか?
話が噛み合えば、初対面でも2時間ぐらいは話します。
社長は、誰かに話したいんです。
社長の話は勉強になります。
こちらも、どんどん気持ちが入って、何とか社長のお役に立ちたいと思います。
部下の役員や部長に100%満足している社長は居ません。
従って、社長に会えれば、役員クラスや部長クラスの幹部求人が出て来ます。
しかし、部長さんに会っても、部長以下の求人しか出てきません。
課長さんでは、課長以下の求人しか出てきません。
会社は社長次第です。
だから原則、私は社長と直接会ってお話しして、その社長を信頼できると思う会社しか、
ご登録者にご紹介しない主義です。
時折、社長に会えない会社もありますが、そのような会社には注力しません。
と言う事で、新宿支社立ち上げ時代は、 「できるだけ社長に会おう!!」 という目的で、
我々営業社員同士で自主的に、「社長アポ、即金キャンペーン」 というものを実施しました。
営業マンまたは、営業ウーマンの誰かが、TELアポで社長にアポイントが取れたら、
その場で他の営業社員から即金で500円ずつもらえます。
取締役や部長アポの場合は300円、課長の場合は100円です。
実際には、こんな感じです。
私:「どうもいつもお世話になってまーす。リクルートの武谷(たけや)です。
今日は、社長、来られてますか?」
*わざと馴れ馴れしい態度で受付さん突破。
社長:「はい。はい。」
私:「どうもいつも求人の件で、新宿支社がお世話になっております。
私は、リクルート人材センターの武谷(たけや)と申します。今回のビーイングの反響はいかがですか?」
社長:「えー いやー、今回は今ひとつだね。まだ、応募が3人ぐらいかな?」
私:「そうですか? それは申し訳ございません。それでは早速お詫びに伺います。」
社長:「えー お詫びって、あんた誰?」
私:「はい。私は、リクルート人材センターの武谷(たけや)と申しまして、
リクルートグループの中で特別な仕事をやっております。
年間1万人の転職希望の方々の中から、御社にピッタリの人材を選んでお連れします。」
社長:「へー、そんなのあるの 」
私:「はい。それでは早速、現在の登録状況などをご説明に伺います。
本日の16時ぐらいは、いらっしゃいますか?」
*必ずこちらから時間指定する。永遠にスケジュールが詰まっている人は居ない。
社長:「え? 一応居るには居るけど・・・・・。」
私:「そうですか。それでは16時にお伺いします。宜しくお願い致します。」
*アポが取れたら、有無を言わせずに早く電話を切る。
私:「よっしゃ!! 社長アポ取ったぞ!! みんな、即金で500円ずつ払え!!」
こんな感じで他の営業から500円ずつ徴収します。
「新規TELアポ取り」と言う泥臭い仕事、しんどい仕事、みんながやりたくない仕事にこそ、
戦略性やゲーム性を持たせて楽しみながら実行することによって、職場が明るくなり生産性も上がります。
品はありませんが、新規開拓の営業には、そのようなゲーム性豊かな仕掛けが必要だと思います。
このゲームのおかげもあり、当時の新宿支社は連戦連勝!! 新規開拓金額はダントツ1位でした。
合掌。