「ヤンキーがエグゼクティブサーチに」

人材紹介コンサルタントのＡさんは

若い頃、暴れていたそうです。

眼光は強いです。

耳たぶと鼻に

穴があいています。

私：「Ａさんは、転職サイトの営業マンだったんですね？」

Ａさん：「そうす！」

私：「私も昔、求人広告営業をやっていたのですが、競合が多くて厳しい仕事ですよね？」

Ａさん：「そうなんすよ。めっちゃ大変でした（笑）」

私：「しかし、めっちゃ大変だから、学んだ事も多かったでしょう？」

Ａさん：「そうなんすよ。とても厳しい上司に鍛えられました」

私：「どのように鍛えられたんですか？」

Ａさん：「決めた事は必ずやり切る。

　　　　やり切るまでやり続ける。

　　　　そして、必ず目標を達成する。

　　　　そういう営業の基本です」

私：「Ａさんは上司の指導を最初から受け入れられましたか？」

Ａさん：「いいえ。最初はボコボコにしてやろうと思いました」

私：「それで？」

Ａさん：「ボコボコにできませんでした。

　　　　上司は私よりも仕事をするし、必ず目標を達成していました。

　　　　その背中を見たら、何にも言えませんでした」

私：「Ａさんは、素晴らしい上司に恵まれましたね！」

Ａさん：「恩人です。

　　　　上司に会ってから、仕事はもちろん

　　　　人生の事も真面目に考えるようになりました」

私：「人生の恩人ですね？」

Ａさん：「感謝してます！」

私：「私も、Ａさんのように厳しい上司に恵まれて、何とかやって来れました。

　　あの経験は一生忘れませんよね？」

Ａさん：「はい、あの時の厳しさを思い出せば、どんな事でも乗り越える自信があります」

私：「よし！　Ａさん、エグゼクティブの人材紹介をやってみませんか？」

Ａさん：「え！　俺がいきなりエグゼクティブの人材紹介ですか？」

私：「そうです。求人サイト営業をやった時に、色々な企業の社長さんに会ったでしょう？」

Ａさん：「はー。確かに、多くの社長さんにお会いして、楽しく勉強になる話を伺いました。

　　　　と言うか、それが当時の仕事の醍醐味でしたし、業績も上がるようになりました」

私：「社長に会うのが好き。

　　社長の話を聞くのが好き。

　　社長の悩みを多少は理解できる。

　　社長の役に立ちたい！

　　そんなＡさんだから、エグゼクティブの人材紹介に向いていると思うんです！」

Ａさん：「確かに、やりがいがありますね。

　　　　ところで、本当にそんな仕事を紹介してもらえるんですか？」

私：「私が、Ａさんを売り込みます！」

Ａさん：「是非、宜しくお願い致します！」

その後、Ａさんは

エグゼクティブサーチファームＸ社様の面接に進まれました。

以下、最終面接での社長とのやり取りです。

社長：「君にエグゼクティブサーチができるとは思えないけどなー」

Ａさん：「私には、できない理由が見当たりません。

　　　　私はできます。できるので、やらせてください！」

社長も

Ａさんの気迫に押されて

内定を出してくれました。

そして、入社後です。

Ａさん：「武谷さん、やっと初成約が上がりました。

　　　　やはり、簡単ではないですが、楽しくやりがいを感じながら元気でやってます」

その後、Ａさんの上司の方から

「Ａ君が早くもマネージャーに昇進しました。おかげさまで大活躍してくれています！」

という朗報を伺ったのは

わずか１年後でした。

「どんな雑草でも

時期がくれば

だまって

自分の花を咲かせ

自分の実をつける」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　みつを

合掌。